70 技術研究開発部 会議室
「人口の増加に伴い、新たな惑星の創造が必要なんだってさ。しかし、アザゼルさんも大胆に出たもんだね。惑星自体を作り出そうなんて」
白いオフィスチェアに座り、足をぶらつかせるポロ。
「もうそろそろだね」
メネドが相槌を打ちながら、会議室の正面に設置された大型のモニターに目を移すと、画面にアザゼルの姿が現れた。
「ルナプロジェクトに必要な、莫大な魔力を確保するために二人には動いてもらいたい。古代魔術と火星の地下都市を調査し、使えそうな技術がないか調べて欲しい」
モニターに映ったアザゼルが二人に話しかける。
手元に置かれた資料に目を落とす二人。
そこには、現在進行しているルナプロジェクトの概要が記されていた。
【ルナプロジェクト】
当該計画は、重力魔法、原子組成魔法、磁場固定魔法によって、新たな惑星の創出を目指す。しかしながら、通常の魔力では惑星に匹敵する膨大な質量の生成は困難である為、魔力増幅炉と、膨大な量の魔力を生み出せる新しい魔力増幅術の開発が必要不可欠である。
「わかりました。地下都市調査班を編成して向かいます。メネドはゼル、ファー、ロ二オスの考古魔術学者と協力して、新しい魔力増幅術の開発を頼む」
姿勢を正し画面越しに返答するポロ。
アザゼルの姿が画面から消えると、二人は席を立ち会議室を出た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます