47 落涙

 何となくわかってしまうんだ。


 昨日からクミコと連絡がつかない。


 こんなことは初めてだ。


 小さい頃からずっと一緒だった。


 何となくお互いの気持ちはわかっていたつもりだったが、その機会を先送りにして、ついにその言葉を伝えられずここまで来てしまった。


 わざわざ気遣ってもらって申し訳ない。ただ何かが、心の中が空っぽだ。もうあいつはいない。笑顔は消えた。





 なぜか、ルーシェは笑っていた。涙を流しながら。狂ったような笑い声が空に響き渡り、涙はとめどなく流れ雫が遥か下方のコンクリートを濡らした。

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