怖い話7【おいしいごはん】400字以内
雨間一晴
おいしいごはん
今日も同じご飯。
お父さんは、ぼくのことを好きじゃない。隣の部屋で食事をする。たまに良い匂いがするんだ。
お母さんは、最近帰ってこない。お母さんが好きだった。優しく抱きしめて、頭を
お父さんは、機嫌が悪いとぼくを蹴る。逃げたいけど、ドアが開けれなかった。
ドアが開いて、お父さんとお母さんが帰ってきた!お母さんだ!
ぼくは、お母さんに抱きつくけど、お母さんは何も言ってくれない。
「おう、元気にしてたか?こらこら、これは食べれないよ。いい子にしててね、タマ」
ぼくはタマって名前。でも、何を言っているのかは分からない。お母さんは、どうして動かないんだろう。
「全く、ちょっと人を食うのが趣味ってだけで逃げやがって……」
お父さんが、お母さんを引きずってドアの向こうに行っちゃった。少しして、良い匂いがしてきた。
「にゃー」
呼んだって来てくれない、美味しいご飯を食べているんだ。いいなあ。
怖い話7【おいしいごはん】400字以内 雨間一晴 @AmemaHitoharu
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