第3話 新メンバー獲得なるか?

「よっす。今日も眠そうだな」

「ああ、ちょっと色々あってな」

 昨日から俺はずっと寝不足だ。

 一昨日の夜から南條さんとメールをし始めて、昨日の夜もメールで他愛もない雑談をしていた。十一時頃には切り上げているのだが、緊張が続いてしまって全然眠れないのだ。

「大丈夫かよ。今日の放課後は会議あるぞ」

「まあどうにかするよ」

 今日は水曜日、会議の日だ。あれから南條さんと連絡を取ってはいるものの、生徒会に入るのかは聞けていない。入ってくれるのであれば、きっと今日の放課後に来るはずだ。逆に、今日来なかったら絶望的と言っても良い。

「月曜に見学来た二人、入ってくれるかな。女子が入ってくれるとテンション上がるんだけど」

「どうだろうな……」


 放課後、生徒会室に重い空気が流れる。

「うーん……」

 会長がソワソワしている。きっと、南條さんとカエデさんが来てくれるのを期待しているのだろう。

 もう既に会議の開始予定時間は十五分ほど過ぎている。普段は時間になったら会長の号令で会議が始まるが、今日の会長は時計も目に入っていないみたいだ。

「あの、そろそろ時間なので、会議始めませんか?」

「そ、そうね! そうしましょう」

「あー結局入んないのかなー」

 桂志郎がぼやく。桂志郎も会長と同じくらい期待していたのだろう。

「しょうがないわよ。切り替えていきましょう! それで、今日の会議なんだけど……」

 会長が会議を始めようとしたその瞬間、生徒会室の扉が開いた。


「遅くなりました」

 そこには、南條さんただ一人が居た。

「その、私、生徒会に入りたいです」

「風夏ちゃん! ありがとう!」

「よっしゃあああ!」

 会長が南條さんに飛び付く。桂志郎も雄叫びを上げている。そして、俺も小さくガッツポーズをしたのだった。



 新着メール:一件 蛹苓セサ 讌�


『私は外から二人を見守るから! 頑張って! あと、実行委員の方には参加します!』

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