第10話 驚愕②
何が何だか分からないが入院費がいっさい掛からない。この国はいつからそんな社会福祉国家になったんだ。あと、なんだこのカード…俺は腹の下のモヤモヤを抱えたまま久しぶりに病院の外に出た。実に14日ぶりの外出である。
「あー、やっぱいいな~外の空気は… ん、なんだこの違和感」どくどくどく…心臓の鼓動がはやくなる。違和感はすぐに確信に変わる。「なんだこれ…建物が全部同じじゃねーか…」俺の目の前には多少の大きさの違いがあるものの全て画一された一軒家が並んでいる。「いつからこの地域は区画整理されてんだ…てか、そんなレベルじゃねーぞ」
そこには目を疑う景色が広がっている。今までファミマとセブンが向かい合っていたはず場所にはみたことがないロゴの店に変わっている。なんというか飲食店にしてもコンビニにしても数が減っている…「てか、横浜ってそれなりに都会だよな…」思わず呟いてしまうくらい店の数が減っている気がする。
頭がぐわんぐわんと揺れる、脈拍が上がる。いったい何が起こっているんだ…?
現代の魔法が解けたら @Yui-Ka
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