僕たちへ(エピローグ)

ここまで、実家を出て二十年以上、自分の身体で試して「生き直す」のに必然だったあれこれです。時間がかかる。カウンセリングを受け、親に「連絡しないでください」と言うまで長かった。正しい姿勢になったりするのも有効。絶望していても生きている。身体が生きていれば、「生きる力」がある。「死にたかったのは生きたかったからだ」とわかった時にも、死ぬほど泣けます。その瞬間がありますように。


生きているのが苦しい、それは「変なこと」で、なぜか自己責任で自分が悪いことにされる。人からそう言われ、自分でそう思う。違う! 「変なこと」は、変です。生きているのが苦しいのは、おかしいんです。自分がじゃない、世の中がおかしいです。逆転してくれ、世界は狂っているんだ。「世の中そんな甘くない」と言われましたよね。自分は言われました。でもね、我慢するために生まれてきたと思いますか? 「どこまで耐えられるか競争」するために生まれてきたんじゃない。毎日、いいかげんに、必要なだけ食べ、友人と語り、笑って、夜は眠る。それが「甘い世の中」か? 「当たり前の世の中」じゃないですか? 基準が切り下げられているのが見えるでしょう。苦しむために生まれてきたんじゃないんだ。こんなのは変だと怒るために、健康でいてください。政治を見てください。世の中を変えられる人口の僕たちへ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

不穏分子 フジイレイ @reif

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ