少年は異世界の夢を見るか?

雛山

見知らぬ場所からはじまる。

僕はふと目を覚ますと、そこは見知らぬ場所だった。


「あれ? 僕は確か家で寝てたはずなのに、ここはどこなんだ?」


周りを見回すと町が見えた、しかしその町は現代の日本ではない、中世のヨーロッパのような町だった。


「……日本じゃない。まさか」


しかし、本当にそんな事がありえるのか?

そう、異世界転移。

小説や漫画で流行ってるあの現象。


まさか自分が体験することになるなんて。

僕がそう考えに耽ていると、物音がした。


僕は音がしたほうを見ると、そこには緑色の醜い顔。背の低い人型の化け物が五匹そこにいた。


「ご、ゴブリンてやつか?」


ヤバい、武器なんて持ってないし僕は喧嘩も強くはない……ゴブリンは最弱クラスの魔物だと言うけど。普段、争いごとに慣れてない僕からすれば驚異でしかない。


ゴブリンの一匹が手にした棍棒を振り上げ僕に飛びかかって来た。


「うわあぁぁ!」


僕は怖くてなり目を瞑ってしまった!


あれ? 痛くない? 僕は目を開くと……普段見慣れた天井が目に入ってきた。


「なーんだ、夢だったのか。良かった、そうだよ異世界なんてゲームもネットも無いし、僕はそんな場所に行くのは御免だね」


さて、目も覚めたし。

また今日も僕の日常がはじまる、それはある意味良いことなんだろう。


――終

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

少年は異世界の夢を見るか? 雛山 @hinayama2015

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ