夜の海という様々な意味で盛り上がる場面から始まる本作、謎めいた女の子が奇も衒いもない発言をする一方明確な都会人のはずの男の子に陰があるという技巧が目を引いた。 詳細本作。
最初読んだ時、不思議な印象を受けました。それは主観と心理描写がないことによります。そう、この作品は台詞と情景描写だけで構成されています。どんな感じになっているかというと――気になる方は是非読んでみてください。2000字弱、すぐ読めます。私は地の文に注目して何度か読み返しました。
切ない青春ストーリーを、あえて俯瞰で客観的に描くことに徹した本作。確かな技術に裏付けされた美しい情景描写の中、登場人物の輝きが眩しい。あなたの中の青春を思い出させてくれるでしょう。