第14話 継承
「蓮! チケットありがとう!」
「部活の子とは、別に来るんだろ?」
「うん、蓮を紹介してって言われてるから…別行動出来るから……少しだけでもいいの。一緒にいられる?」
「うん!」
「部活の子は、弓道部の模範演技見に行くって言ってたよ」
「そっかぁ、じゃあ気合い入れないとな! 」
「蓮の射、楽しみー」
二人は笑い合うと、坂道を別々の方向へと歩いて行くが、ほぼ同時に振り返り声を上げていた。
「蓮、明日の学祭でね!」
「うん! 遥が来るの楽しみにしてるなー」
風颯学園高等部の学園祭では、弓道部が毎年、模範演技をする事が恒例となっている。
そして引退式では、元部長と部長が引き継ぐように弓を引く姿が、集客力のあるものとなっていた。
昨年は満が務めたように、今年は部長になった蓮が客寄せをし、少しでも弓道に興味を持って貰えるようにする場でもある。
遥も中等部の頃、先輩の射を見に学園祭へと足を運んでいた。あの時、彼女が憧れていた人を彼がするのだ。楽しみで仕方がないとは、まさにこの事だろう。
遥は、小百合と知佳を最寄り駅まで迎えに行くと、三人揃って風颯学園高等部までやって来た。
学園祭はチケット制の為、校門ではチケット切りをする生徒や先生のチェックが入っている。三人とも制服姿で訪れていた為か、直ぐに春馬に声をかけられた。
「ハルー!」
「土屋先輩、こんにちは! 着物なんですね」
「うん。クラスの子と来たんでしょ? この間の小百合ちゃんだっけ?」
「うん、小百合ちゃんと知佳ちゃんです。二人ともバスケ部なんですよ」
「へぇー、俺はハルの兄の友人の土屋ね」
「こんにちは」
少し緊張気味で応える小百合と知佳に、春馬は微笑んでいた。
「弓道場で
「うん!!」
春馬に案内され四人で弓道場へ向かうと、場内には学祭らしからぬ空気が流れていた。
「すご……」
「弓道を見るのは初めて?」
「はい……」
「射詰は右から順番に弓を引いていって、的に中って最後まで残った人の勝ちだよ」
右から五番目に蓮が立っている。
「ちなみに、今から引く奴がハルの彼氏だよ」
「う、うん」
「見たいって言われたって満から聞いた。弓道部の子たちも別で来てるんだろ?」
「はい、五人で来てますよ……。チケット制だから知ってるんですね」
「それもだけど、弓道部の毎年恒例だからね。他校が見に来るのは」
遥は春馬に微笑んで応え、視線を蓮へ戻すと、直ぐに決着はついた。
「松風先輩、お疲れさまです!」
「かっこよかったー!」
蓮が優勝すると、駆け寄ってくる女子が多数いるが、当の本人は営業トークさながらの顔で応えている。
「この後は部員が教えますので、興味がある方はぜひ弓を引いていって下さい」
彼は遥たちに気づき、弓と矢を戻すと袴姿のまま駆け寄っていた。
「蓮にしては、客寄せパンダ頑張ってるじゃん」
「そう思うなら、土屋先輩も参加して下さいよ」
「これは部長の仕事だからな」
「こんな時だけじゃないですかー」
蓮は気を取り直し、彼女たちへと視線を移した。
「遥、どうだった射詰は? そっちの子がクラスメイト?」
「うん! 小百合ちゃんと知佳ちゃん。クラスの仲良い友達だよ」
「小百合ちゃんは文化祭の時に会ったよね? 松風蓮です。今日は楽しんでってね」
「ありがとうございます」
蓮の優しい微笑みに、二人とも安心感を覚えていた。彼女のお付き合いしてる人だからだろう。
「遥も引いてかないか? 弓懸は持ち歩いてるんだろ?」
「うっ、でも弓と矢はー」
「遥の使ってるのと同じやつ用意済みだし、俺が一緒に引きたいから付き合ってよ?」
迷っている彼女を、小百合と知佳が後押しをしていく。
「私、遥が弓道やってるところみたい!」
「私もー!」
「……うん」
「ちょっと遥、借りてくね。土屋先輩、この後案内お願いしますね」
「はいよー」
蓮は遥の手を取ると、彼女たちから一番近い的の前に立った。
「遥が弓道してる所、初めて見る」
「うん……」
「そろそろ始まるよ」
春馬の言葉に二人が遥へと目を向けると、彼女はジャージを羽織り、制服姿のまま弓と矢を整えていく。
「八本で勝負だな」
「うん」
「俺のジャージ、遥には大きいな」
蓮のジャージを制服の上から着ると、遥は髪も一つに結び、的の前に立った。
「蓮、ありがとう」
「挨拶するくらい何でもないよ」
二人は顔を見合わせるとそれぞれ的に向いて構え、遥、蓮の順に弓を引いていく。辺りには、弦音が響いていた。
「綺麗……」
思わず漏らした知佳の声に、小百合は頷いて応えていた。
次々と弓を引いていくと、あっという間に最後の射を迎えている。
「あそこで引いてるの松風さんと遥じゃないか?」
弓道部を見に来ていた雅人が声を上げると、チームメイトは二人へ視線を移していた。
「本当だ…二人とも凄いね……」
「同点だな」
「……楽しかった。蓮、ジャージありがとう」
「それ着たまま、写真撮らして」
「いいけど、蓮も写ってよ?」
「あぁー。満の所、行くんだろ? 俺も着替えたら行くから待ってて」
「うん」
遥は蓮とその場で顔を寄せ合って自撮りをすると、直ぐに三人の元へ駆け寄っていた。
「お待たせしましたー」
「遥! 綺麗だった!!」
「凄かった!」
数本の矢で、ここまで感動をしている友人に、遥は戸惑いながらも笑顔で応えていた。
「ーーありがとう……」
「では、満のっていうか俺のクラスでもあるけど、ご案内しまーす」
「お茶屋さんって聞いてたけど、お団子とかですか?」
「そうだよー。んで、満が点てた抹茶も飲めるよ?」
三年A組に着くと、教室の一番前に着物姿で正座をした満が、お茶を点てていた。
「遥のお兄さん、かっこいいね」
「ありがとう」
遥たちに気づいた満は、抹茶を点て終わると声をかけた。
「ハル! 小百合ちゃんと知佳ちゃんだね。いらっしゃい」
「こんにちはー」
「春馬、あっちに案内頼む。点てたら持って行くから」
「はーい」
彼がテキパキと指示出しが出来るのは、部長気質なのだろう。
満が遥たちの抹茶を用意していると、一緒にお茶を点てていたクラスメイトが声をかけた。
「満の妹さん? 可愛いな」
「そうだよー。手出すなよ」
「何? 溺愛してんの?」
「違うって、ちゃんと相手がいるんだよ。ほら、来た」
教室の出入り口には、制服に着替えた蓮が顔を出していた。
「あー、松風かー」
弓道部は表彰台に立つ事が多い為、松風蓮の名前も神山満と同じく知っている者が多いのだ。
「蓮! お疲れさまー」
「お疲れー」
蓮は遥の呼びかけに応えると、彼女の隣の椅子に腰を下ろした。
「みっちゃんが、お茶点ててくれてるって」
「楽しみだな」
「遥と松風さんは、幼馴染なんですよね?」
「そうだよ。それこそ小さい頃から一緒にいる写真残ってるよな?」
「うん、祖父が親友だったみたいだからね」
「そうなんだー」
四人で話をしていると、満と春馬がお団子と抹茶のセットを持ってやって来た。
「お待たせしましたー」
「みたらしのセット三つと蓮はアンコな」
「ありがとう」
「客寄せお疲れ、また十五時からもよろしくな」
「うんって、二人もでしょ?」
「十五時から団体メンバーで試合のように弓引くんだよ。引退式もあるから時間あったら、二人も見てってね」
満の声かけに頬をほんのりピンク色に染めて応える二人がいたが、彼は気づく様子もなく、続けて微笑みかけている。
「今日は来てくれてありがとうね。この後も楽しんでいってね」
「はい!」
そんな満の様子に蓮と春馬はさすが天然と、心の中で呟いているのだった。
「遥、アンコも食べる?」
「うん、美味しい! はい、一口どうぞ」
「ん、美味いな」
蓮の差し出したお団子をそのまま食べると、遥も同じように彼へと自分のお団子を差し出し、お互いに食べさせ合っていた。
「遥、本当に仲良いね」
「そうかな?」
「アンコも食べる? こっち手つけてないから、二人で食べていいよ」
「あ、ありがとうございます」
「いいんですか? 松風さんの分が」
「俺はこれから弁当食べるから、満がわざと俺だけ違う団子にしたんだと思うし」
「なるほどー。満も蓮と仲良いからなー」
蓮の背後から急に声をかけた為、四人とも驚いていた。
「土屋先輩! 急に話に入ってきたらビックリするじゃないですかー」
「悪い悪い」
悪びれた様子のない春馬に、遥がお願いをしていた。
「先輩、写真撮りたいです! 土屋先輩とみっちゃんも」
「呼んで来るから、待ってな」
春馬が満を呼んで来ると、六人揃っての写真をクラスメイトに撮って貰うのだった。
「遥、また弓道場で待ち合わせね」
「うん、また後でね」
遥は小百合と知佳の二人と別れると、蓮と並んで歩いていく。そんな二人の仲の良い後ろ姿を、彼女たちは幸せな気持ちで見送っていた。
「蓮、どこでお弁当食べるの?」
「俺と満のとっておきの場所」
蓮が遥の手を引いて、階段を上っていくと、屋上へと出た。
「広ーい! 屋上って解放してるの?」
「普段は解放してないけど、先生に頼んどいたんだよ」
蓮と満の信頼があるからこその、先生の対応だろう。
「息抜きしたりする時に、一ノ瀬先生に頼んで鍵貸して貰ってるんだ」
「蓮とみっちゃん、らしいね」
二人は屋上の出入り口の階段に腰掛け、晴れ渡った空を見上げていた。
「ピクニック日和だね」
遥はそう言うと、彼の為に作ってきたお弁当を広げている。
「遥、美味しい 」
「よかった」
蓮と遥の間に、ゆったりとした時間が流れていく。
「ご馳走さまでした」
「お粗末さまでしたー」
空っぽになった弁当箱を鞄にしまうと、蓮が遥の肩に頭を乗せた。
「少し、充電させて」
「うん……。膝でもいいよ? ちょっと、休むんでしょ?」
「ありがとう」
蓮は彼女の膝に頭を乗せ、横になっている。
「蓮、かっこよかったよ」
彼は頭上から聞こえてくる温かな声に、手を伸ばしていた。遥の頭はしっかりと蓮に傾けられ、そのままキスを交わしている。
「……っ! 蓮…ここ学校……」
「鍵かかってるから誰も来ないよ」
こういう時の蓮はずるい……。
「本当は、もっと色々したいけど」
「うっ……」
「遥からキスして……」
その言葉に彼女は、蓮の頬に手を添え、軽く口づけると頬を真っ赤に染めていた。そんな彼女を愛おしそうに見つめていると、そのまま彼女の膝の上で、彼は眠りについていた。
遥は自分の膝の上で、身を委ねている彼の頭を優しく撫でている。
此処が蓮のお気に入りの場所。
下から聞こえてくるお祭り騒ぎの学園祭の音も、遥は心地よく聞いていた。
今、一緒にいられるのは蓮のおかげ。
ありがとう……。
十五時から始まる模範演技の為、蓮と遥は二人きりの時間を満喫した後、弓道場へ来ていた。
「蓮が女子連れて歩いてるって、噂になってたぞ?」
文化祭でも会った佐野が声をかけている。
「どんな噂だよ? 遥、また後でな」
「うん、頑張ってね! 佐野さんも!」
「遥ちゃん、ありがとう」
遥は準備をする蓮達と別れ、観覧席へ向かうと丁度、小百合と知佳を春馬が席へと案内している所だった。
「土屋先輩、ありがとうございます」
「いいえー、じゃあ俺も用意するから、またな」
遥は二人と並んで座り、男子、女子の順に団体戦のように弓を引く姿を心待ちにしていた。
「五人一チームで、ここからだと向かって左側の人から順に弓を引くの」
「そうなんだー」
「楽しみだね!」
満、進藤、佐野、春馬、蓮の順に五人が的前に並んでいる。
「私の兄から始まるよ」
心地よい弦音が次々と響いていく。
これが彼女のいる世界なんだと、改めて実感する小百合と知佳がいるのだった。
「綺麗……」
遥は友人達の声に、自分の世界を少し見て貰った気がしていた。
満達が引き終わると、女子の団体戦メンバーが同じように弓を引いてく。
矢取りが終わると、今度は三年生が引退後の団体戦メンバーが弓を引いていた。蓮が部長になってから、団体戦メンバーは二年生だけとなっていた。
部内で射詰を行った結果が反映されているのだ。この場においては、新メンバーのお披露目の場にもなっている。
全て終えると、蓮と満の二人が場内に現れた。
弓道の正しい所作で的前に立つと、弦音と弓返りの音が響き、皆中していく。満、蓮の順に弓を引くと、辺りには拍手の音が響いた。
「お疲れ……。満…部長……」
「お疲れ……蓮部長、託したぞ?」
「あぁー」
引退式を終えた二人は、握手を交わしているのだった。
「遥、今日はありがとう」
「こちらこそ、付き合ってくれてありがとう」
小百合の言葉に遥が笑顔で応えていると、袴姿のまま蓮が現れた。
「二人とも今日は来てくれて、ありがとう」
「ありがとうございました! とても素敵でした!」
「これからも遥をよろしくね」
彼女の頭を自分に寄せて告げる蓮に、二人は顔を見合わせ、笑顔で応えていた。
「はい!」
二人を校門から手を振り見送ると、遥は隣に来てくれた蓮を見つめていた。
「お疲れさま。蓮、ありがとう」
「ん、遥は弓道部の子と待ち合わせしてるのか?」
「うん。さっき美樹ちゃんが、途中まで一緒に帰ろうって連絡来てたけど、まだ道場にいるんじゃないかな?」
「じゃあ、一緒に戻るか? 後一時間くらいは道場解放してるから、引いてるかもな」
二人が弓道場へ着くと話をしていた通り、美樹が弓を引いていた。
彼女は弓を戻すと遥に気づき、駆け寄っていた。
「遥ー! 引かせて貰えるって言うから、みんなもやってるよー」
隣にいる蓮に勧められ、遥は先程と同じく彼のジャージに、弓と矢を受け取っている。
遥が的前に立つと、直ぐに心地よい弦音が響く。
「松風のジャージ着てる子がいるー」
「誰だろう? 他校生でしょ?」
「彼女らしいよ。さっきクラスでも話題になってた」
周囲の注目を彼女は集めていたが、弓に集中している為、本人の耳には入ってこない。
彼女の綺麗な射形を自然と目で追ってしまう人が、何人いるだろう。
蓮は遥のそばで彼女を見つめながら、そう感じているのだった。
「すご……」
「だって、ハルちゃんインターハイ優勝者だよ?」
「そうなの?!」
噂話を耳にした清澄のチームメイトは、改めて皆中していく彼女の射を見つめているのだった。
遥が弓を引き終えると、袴姿の満が二人に声をかけた。
「蓮! ハル! 勝負しないか?」
彼の問いに直ぐに蓮が反応した。
「八? 十二?」
「十六本! で、負けた奴が罰ゲームな」
「また飲み物?」
罰ゲームは飲み物買い出しが三人の中では定番だが、遥が尋ねると満からはいつもとは違う提案が返ってきた。
「この後、お茶を点てる! ちゃんと着替えてな」
蓮と遥は顔を見合わせると、笑顔で応えていた。
「了解」
三人の勝負を聞いていた春馬が話に加わってきた。
「面白そうじゃん! 俺はハルにお茶点ててもらいたいなぁー」
「うっ、土屋先輩、頑張りますから!」
「じゃあ、俺から提案ね。順番は満、ハル、蓮で!」
部長たちが弓を引くということで、弓道部員も集まって来ていた。
「遥ー」
美樹は彼女を小声で呼ぶと、ジェスチャーで「頑張って! 」とエールを送っている。遥は彼女の声に頷いて応えると、深く息を吐き出し、的を見据えていた。
順番に心地よい音が響くと、三人は小さい頃を想い出していた。
よく、こうして競い合ってた。
一人では到底辿り着けない高みを目指して、日が暮れるまで精進していたことを……。
三人とも十六射皆中で終わると、蓮がこっそりと満に話かけていた。
「満、遥に着物着せたかったんでしょ?」
「まぁーな。お茶のセットは、ここにあるけどな」
親友の想いに応えるように、蓮は彼女に提案をしている。
「遥、同点だったから、それぞれにお茶点て合わない? 着物姿見たいし」
「ここで?!」
「俺のクラスでもいいぞー」
「隅っこでいいなら……ここで」
「じゃあ、これ一式な! んで蓮もな!」
「えっ! 俺も?!」
満は、蓮と遥にそれぞれ着物を渡し、着替えて来るように促した。
「俺も着替えるから、クラスまで行くともっと目立つぞー」
「分かった! 分かりました!」
それぞれ更衣室で着物に着替えて来ると、満が満足気な顔を浮かべている。
「じゃあ、蓮からな!」
蓮は満に言われた通り、抹茶を二人分点ている。二人の前に器が置かれると、少し器を動かし飲みほした。
「……美味しい」
「本当だ、腕鈍ってないじゃん」
「次は満な?」
蓮の声に満が応え、教室でも見た綺麗な所作で点てていく。
「結構なお点前でした」
「美味しゅうございました」
遥は久しぶりにお茶を点てる事に緊張しつつも、いつもの顔ぶれに、楽しげな笑みを浮かべている。
「では……参ります」
彼女が丁寧な所作でお茶を点てる姿を、二人は懐かしむように見ていた。
「うま……」
「美味い」
三人の間には穏やかな空気が流れていたが、道場を閉める時間が近づいていた為、程なくして終わりを告げるのだった。
「三人とも片付けるぞー!」
「あぁー。その前に春馬、写真撮って!」
春馬は満から携帯電話を受け取ると、和服姿で仲の良い三人を写真に収めた。
「蓮、ハルありがとうな」
満は二人の肩を抱き耳元で告げると、優しく頭を撫でていた。
「みっちゃん……」
「満……」
二人には、彼が思い出作りをしようとしてくれていた事が分かっていたのだ。
「満! ツーショットでも撮ろうよ」
蓮の提案に満は笑顔で応え、それぞれ二人ずつでも写真を撮っていた。
隣で笑う彼が、来年の春には此処にはいない事を実感していく二人がいるのだった。
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