リュウ ✕ カクヨム
ある日、パソコンをいじりながらリュウが言った。
「お母さん、カクヨムって何?」
!?Σ(゚∀゚ノ)ノ
私のパソコンを借りて調べ物をしていたリュウ。どうやらブックマークから、カクヨムに辿り着いてしまった様子。
「カクヨムは、小説を書いたり読んだりできるサイトだよ。ほら、前にお母さんがネットで育児日記書いてるって言ったでしょ? カクヨムに書いて投稿してるんだよ」
平静を装い、パソコン画面を覗く。まずい、ログインしっぱなしにしてるもので、普通に私のページが見えちゃう!! 母の黒歴史があぁぁぁ(@_@;)
幸い、リュウが見ているのはトップページ。ズラリと並ぶタイトルに感嘆するリュウ。
「へぇ〜、これ全部、誰かが書いた小説なんだ〜。あれ、発売中ってのもあるよ?」
「カクヨムで書いた小説が、本になって売られることもあるんだよ」
「へ〜、じゃあ僕もやってみようかな!」
コイツ、さらっと書籍化する気だ!!
オマエェェェ、カクヨムなめるなよ!
本棚に駆け寄る私。取り出したのは一冊の本。煌びやかな帯には「カクヨム書籍化作品」。華やかな表紙も素晴らしいが、私が見せたいのはそこではなく。
「これはカクヨムから本になった作品だけど、見てご覧!」
開いたのは、末尾の参考文献リスト。見開き一頁にわたり、ズラリと並ぶ専門書。
「これは明治を舞台にした作品だけど、当時のことがすごく詳しく書かれてる。作者さんがそれだけ調べて、一生懸命書いてるんだよ。たぶん、ここに載せてあるものだけじゃなくて、もっとたくさん本を読んで勉強して書いてある。お母さんも知ってるカクヨム作家さんだけど、この本を出すまでにもたくさん小説を書いてたくさんコンテストに出して、いっぱい頑張って遂に書籍化されたんだ。小説を書くって、本を出すって凄いことなんだよ!」
沈黙し、真剣な面持ちでページをめくり始めるリュウ。
母の熱い想いが伝わったか?
……って、巻末のキャラクター小説大賞案内読んでるー!! やっぱり書籍化する気!?
ま、まぁ、「Boys ,Be ambitious!」ってクラークさんも言ってたしな……(^o^;)
「よし、書けたらカクヨムに載せてやる。ただし、皆さまに公開できるレベルになったらな!」
リュウは力強く頷いた。
その日の夕方。リュウがポツンと呟いた。
「ネタ考えたけど、書けなかった」
そうかぁ。読むのと書くのって、違うもんねぇ。書くのって難しいよねぇ( ´Д`)=3
リュウが件の本を手にとる。
「704円。この本って、高いの?」
う〜ん、何と比べるかによるけど……。
値段というより、一冊の本が世に出るまでが大変かな。作家さんも頑張るけど、他にもたくさん関わってる人がいて、編集者さんとか、印刷する人とか営業の人とか……みんなが頑張って作った本だからね。本として世に出たっていうのが、まず凄いことだよ。
「頑張ったらできる?」
う〜ん、頑張ったら必ずできるって訳でもないだろうけど……。でも、頑張らないとできないよね。何をするにしても。
村上龍先生も「13歳のハローワーク」っていう本の中で言ってたよ。職業にするなら、好きなことというより、自分に向いていることを選べって。絶対に飽きなくて、いくらでも努力できる。そういうことの先で、なりたいものになれるのかもね。
「よーし、頑張る!」
頑張れ!!\(^o^)/
そんなこんなで、ネタを考え遂に執筆を開始したリュウ。彼の頭の中には20話超えの長編が出来上がってるらしいけど(ホントか?)、果たして具現化できるのか!?
リュウがカクヨムデビューする日はくるのか?
次回に続く!(かどうかは分からない(*´艸`*))
さて、件の本ですが、どなたの作品か皆さまお分かりでしょうか?
伊勢村朱音様
「姫君と侍女 明治東京なぞとき主従」
※著者名ですが、カクヨムでのお名前は「澄田こころ」様です。
旧大名家の切れ者な姫君と、天真爛漫な侍女のコンビによる謎解き。侍女の天然可愛い佳代さんが筆を持てば絵の天才、というギャップが魅力なんですが、果たして謎解きとどう関わってくるのか? 気になるでしょー!? 続きは本編で(*´艸`*)
こちら、時代の描写がとにかく凄いのです。「タイムスリップされたんですか?」っていうくらい、文明開化期のお屋敷や街並みが書き込まれ、当時を生きた人々の想いや願いが伝わってくる。綿密な調査の上で、さらりと書き込まれているのがプロの技だなと……。
角川文庫にて絶賛発売中!
https://www.kadokawa.co.jp/product/322201000551/
さらにさらに! こちらも勝手にオススメ!
澄田こころ様
「明治化け猫セレナーデ〜侯爵嵯峨野家の花嫁」
こちらも舞台は明治。没落士族の宙子さんは、侯爵家の若き当主、忠臣さんに突然求婚されます。洋行帰りな外務省のエリート、もちろん容姿端麗と高スペックな忠臣さんですが、何やら秘密がある様子。実はその侯爵家には、人を喰い殺す化け猫の伝説があり……ということなんですが!
とろとろ読みな私はまだ序盤しか読めてないのですが、二人を取り巻く謎めいた人間模様に惹き込まれます。優美な紳士(美青年♡)と妖艶なワイルド(美青年♡)にクラクラしちゃいますよ(⋈◍>◡<◍)。✧♡
個人的な注目ポイントは、新婚の二人が住む洋館の描写!
白緑色の外壁。優美な曲線を描く手すり。高い天井から吊り下がるランプ。
私、神戸の異人館とか、北九州の門司港レトロとか、好きでワクワクするんですよねぇ。白緑色……! そそるわぁ✨
カクヨムにて絶賛公開中!
https://kakuyomu.jp/works/16817330663055125497
なお、今回エッセイに著書を載せるにあたり、澄田こころ様には許可を頂きました。
澄田様、どうもありがとうございましたm(__)m
【余談】
「ねぇ、あの本を出したカクヨムの人って、お母さんのネッ友ってこと?」
ねねねね、ねっ友!? そんな、恐れ多いよ! カクヨム界の大御所だよ? 花形だよ!? お母さんは片隅でひっそり生きる苔みたいなもんだよ!(。>﹏<。)
でも、この日記読んで下さってるんだよねぇ。他にも読んで下さる方々がいて、中には何年も付き合って下さってる方もいて、君たちを見守ってくれてるのだよ。すごいねぇ。
「ありがたいですねぇ」
ホントだよ〜(´;ω;`)
読んで下さっている皆さま。お陰様で、いろいろありつつ楽しんで子育てやってます。どうもありがとうございます✨
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