第638話 2021/7/13 雷とか

 本日は12時起き。うーむ。8時頃に目は覚めたのだがな、襲い来る眠気に勝てなかった。

 九州北部と中国地方が梅雨明けしたが、雨は関東から東北地方に移っている。何とか、何とか今週いっぱい乗り切れれば全国的に梅雨も明けそうな感じなのだが、とにかく大きな災害が起きない事を祈る。

 昨日は短編を一本上げた。

『届け!』

https://kakuyomu.jp/works/16816700425921996270/episodes/16816700425922199354

 くっそー、縦棒一本入れ忘れてルビがアホな事になっていた。アップロードは余裕を持ってやらにゃいかんなあ。あー恥ずかしい。どうしても誤字脱字を潰すのに神経を使いすぎて単純なポカをやってしまう。まあ、そうそう完璧には行かんか。


 雷神インドラがヒンドゥー教の最強神であった時代、悪蛇ヴリトラとの戦いが起こった。ヴリトラは水を閉じ込めて世界に旱魃かんばつをもたらしたが、インドラはヴリトラを倒す事で世界に水を取り戻す。しかしヴリトラは不死身なのでいずれ生き返るため、インドラは毎年ヴリトラを退治しなければならない。

 ちなみにゲームなどに出て来るヴリトラは悪龍である事が多いが、この時代インドに龍やドラゴンの概念はない。ヴリトラを現わす単語「アヒ」は蛇のことである。なので巨大な蛇であると考えるのが妥当だろう。

 余談だが、現在の日本で水神と言えば龍神を想起する人が多いと思う。しかし中国から龍の概念が輸入されるまでは、日本でも水神は蛇神であり、さらに雷神も蛇神であった。ただしこの辺を見て「古代インドと日本の直接的繋がり」を考えるのは短絡的と言える。どちらもより古い時代に源流があると考えた方が自然な気がする。

 閑話休題。このヴリトラとインドラの激闘は、地上に暮らす人類の暦で言えば6月頃に始まる。インドでは雨期に入り、モンスーンが襲来する。10月頃までは雨の多い天気が続くらしい。しかしただ雨が降るだけではない。何せ雷神インドラが戦っているのである、当然雷が発生する。大雨と雷は、今の時期のインドにはつきものなのだ。

 さてインドの関係当局者らの発表によると、この10日、11日の週末にインド各地で発生した嵐に伴う落雷で、合計76人が死亡したらしい。さすがインドラ、スケールがデカい。ちなみにインドラは仏教にも取り入れられ、帝釈天と呼ばれている。「帝釈天で産湯を使い」の帝釈天であり、仏法を守護する神々の最高位である。ヒンドゥーの世界では間抜けなエピソードも多いのだがな。

 人が死んでるのにこんな言い方するのはアレだが、いま落雷だけで76人死ねるようなポテンシャルのある国って、世界にインドくらいではないか。単に国民の数が多ければこうなるというモノではないし、雷が落ちればこうなる訳でもない。

 いくら激しい落雷が発生したとしても、人々がみんな家の中にいたらここまで死者が出るはずがない。死者のおそらく大半は家の外にいたのだ。雷が鳴っているのに。どうやら話によると、雷と自撮りしようとした者が落雷で死亡しているそうだ。

 こういう馬鹿を見て「教育って大事よね」と笑うのは簡単だが、インドの平均的教育水準は欧米並みとまでは行かないだろうが、さほど低くはないはずだ。どれほど先端的な教育を施したところで、馬鹿は絶対にいなくならない。これは人間という生き物に与えられた宿命のようなものである。

 しかし、それなら馬鹿はこの世に不要なのかと言えばそれは違う。たとえばいま新型コロナが流行しているために経済規模が縮小しているジャンルがあるが、観光であれ飲食であれ、決してゼロにはならない。もし日本人全員が知的水準の高い利口な人間ばかりなら、みな自分の身を最優先に守ろうとし、外食産業などとっくに壊滅しているはずだ。だがそうはならない。何故か。それは馬鹿が社会を動かしているからである。

 馬鹿を一定以上の割合で確保している社会は強い。何があっても止まらない。もちろんそれはそれで迷惑な事もあるのだが、社会の持つ生命力を考えれば、馬鹿は多いに越したことはない。馬鹿を食わせていられる社会は頑強なのだ。

 インドはいずれ世界一の人口大国となるだろう。そして馬鹿が多い。その社会は直接的に戦争でもしない限り、中国よりも頑健な物になろう。何より「だってインドだしな」という謎の説得力。そう遠くないいつか、インドというブランドが世界を席巻するのではないか。後はカーストさえ何とかできればなあ、と思う次第。


 馬鹿は多いに越したことはないが、何らかの形でコントロールする必要がある。無造作に放置しておいて良いはずはない。放置するとこのような事が起こる。

 5年前の平成28年(2016年)、東京の明治神宮外苑で行われた日本工業大学のイベントで木製のオブジェが燃え上がり、中にいた当時5歳の男児が死亡した。オブジェの中に設置した投光器によって加熱された木片に火がつき燃え広がったもので、オブジェを制作し設置した大学生2人は重過失致死傷罪に問われた。

 この事件の判決が13日東京地裁で下され、2人にはそれぞれ禁錮10月、執行猶予3年(いずれも求刑禁錮1年)の判決が言い渡された。2人は事故を予見できなかったとして共に無罪を主張していたが、裁判長は判決理由で「オブジェ内の木くずが接触して発火し、火災を発生させ、周辺の人の生命や身体に危険を及ぼすことは十分に予見できた」(産経新聞)と認定した。まあ、当たり前である。

 だいたい過失とは言え人を1人殺して執行猶予3年であるからな、何とも命の軽い事よと思うところ。初犯であるし当時未成年でもあったし、イロイロな理由はあるのだろうが。

 投光器を設置した時点で大学側が危険性に気付いていれば、こんな事にはならなかった。管理不行き届きの誹りは免れまい。馬鹿のやる事を信用してはいかんのだ。キチンと管理ができないのならイベントなど行うべきではない。いまもイベントをやっているのかどうかは知らないが。


 情報元が情報元なので、どこまで本当の事なのかは知らないが、中国共産党の機関紙「人民日報」の傘下にあるタブロイド紙「環球時報」が11日報じたところによると、俳優のジャッキー・チェン氏が、

「共産党は偉大だ。約束したことは数十年で実現するだろう」

「私は中国人になって光栄だが、共産党員がうらやましい。私も党員になりたい」(以上朝日新聞)

 と語ったらしい。

 自身が副主席を務める中国映画家協会が8日に北京で開いた中国共産党結党100周年を記念する座談会の席上での発言だという。まあ、立場的に考えても状況的に考えても、その場に引っ張り出されて共産党批判などできる訳はないのだが、過去の発言を考慮すると「本心なのでは?」と思えなくもない。

 とは言え、だったら何と言えば良かったのかと問われると答えに窮する。発言の内容に同意はできないが、何とも可哀想な立場だよなあ、と思えてならない。


 本日はこんなところで。さて、短編も書いたし、長編をまた頑張るか。何とか頑張れるといいんだけどなあ。

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