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やがてそれらは塵となって、灰塵はあぶくの如し

曲輪言葉の調べに乗せてゆらゆらと舞うひなげしの華

花簪に煌めく光が灯篭の橙を反射して、思う間もなく彼女は相好を崩した

その様いかにも鈴がなるようで、蒼い血潮に春がざわめいた


そうして僕らは二人並んだ

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序、追いすがる影 燦々 @shiki_tsurau

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