謝裕2 劉裕と会食
意見を仰ぐことがあった。
謝裕、やってきたこの武辺者と話すと、
大いに気に入ってしまう。
用が済んだ後も引き留め、
一緒に食事でもどうだ?
と、誘うのだった。
始まる会食、だがそんなときに、
よっぽどのことであったらしく、
呼び出しの使者が馬に乗り、
次々とやってくる。
え、これ俺、帰った方がよくないすか?
劉裕は何度かそう言ったが、
謝裕は言う。
「桓玄様は待たせるさ。
迎えの者なぞ放っておけ。
私は今、
客人どのと食を共にしたいのだ」
そう言ってのんびりと会食し、
堪能し切ったうえで、
初めて桓玄の召喚に応じた。
この対応に劉裕、感動。
「このお方こそ、真の
くらいのことを思っていた。
クーデターで建康を桓玄から奪還し、
晋の旧臣らが劉裕の前に居並ぶ。
彼らの前で、劉裕は言う。
「俺の名前は、
謝安さまのお孫様と同じだ」
謝混ェ……。
そりゃ
さて劉裕、謝裕に言っている。
「
事務手続きの出来るものが
求められています。
どうかこの役目、
お願いできないものでしょうか?」
そして司馬遵の事務取り締まりになり、
やがて副官にまで至る。
その後改めて劉裕の副官に転属。
高祖為桓脩撫軍中兵參軍,嘗詣景仁諮事,景仁與語悅之,因留高祖共食。食未辦,而景仁為玄所召。玄性促急,俄頃之間,騎詔續至。高祖屢求去,景仁不許,曰:「主上見待,要應有方。我欲與客共食,豈當不得待。」竟安坐飽食,然後應召。高祖甚感之,常謂景仁是太傅安孫。及平京邑,入鎮石頭,景仁與百僚同見高祖,高祖目之曰:「此名公孫也。」謂景仁曰:「承制府須記室參軍,今當相屈。」以為大將軍武陵王遵記室參軍,仍為從事中郎,遷司徒左長史。出為高祖鎮軍司馬,領晉陵太守,復為車騎司馬。
高祖の桓脩の撫軍中兵參軍と為るに、嘗て景仁に詣で事を諮るに、景仁は與に語りて之に悅び、因りて高祖を留め共に食す。食の未だ辦ぜざるに、景仁は玄に召さる所と為る。玄は性に急を促し、俄頃の間、詔の騎が續けて至る。高祖は屢しば去らんと求めど、景仁は許さず、曰く:「主上にては待ちたるを見せん、要えに應ずるに方有り。我は客と共に食せるを欲す、豈に當に待ちたるを得ざらんか」と。竟には安坐し飽食し、然る後に召に應ず。高祖は甚だ之に感じ、常に景仁を是れ太傅の安の孫と謂ゆ。京邑を平ぜるに及び、石頭に入鎮し、景仁と百僚は高祖に同見し、高祖は之を目して曰く:「此の名は公が孫なり」と。景仁に謂いて曰く:「承制府に記室參軍が須められん、今、當に相い屈さん」と。以て大將軍武陵王の遵の記室參軍と為り、仍いで從事中郎と為り、司徒左長史に遷る。出でて高祖鎮軍司馬と為り、晉陵太守を領し、復た車騎司馬と為る。
(宋書52-8_胆斗)
これも大好きなエピソードですね。こうしてみるとどうして
司徒左長史
劉裕が鎮軍将軍であった頃の司徒って、実は誰なのか微妙にわからない。
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