朱齢石4 「盗賊を滅ぼす」

桓玄かんげん一派が散り散りになった辺りで、

武康ぶこうに住む姚係祖ようけいそという人物が

亡命者たちを取りまとめ、

山中にアジトを構えて強盗団を結成。


周辺の民は大いに恐れ忌み嫌ったが、

誰も討伐することができなかった。


そこでやってきたのが、朱齢石しゅれいせき

かれははじめは姚係祖と

親交を結ぶそぶりを見せた。

そして幹部に招こう、とまで言う。


姚係祖は、自らの兄弟や部下に

恐れをなしたものと認識。

やつに、おれを討てるだけの度胸はない。

そう踏んで、朱齢石のもとに出向いた。


一方で朱齢石は腹心を飛ばし、

姚係祖のアジトを特定していた。


そして姚係祖が

宴会にやってきたところで、

配下に号令をかけ、斬り殺す。


更に部下たちを

アジトに向かわせ、強襲。

完全な不意打ちであり、

抵抗できるものは誰もいなかった。


姚係祖の兄弟や手下たち、

数十人が皆殺しとなり、

こうして周辺に恐れられていた

盗賊団は壊滅した。




喪亂之後,武康人姚係祖招聚亡命,專為劫盜,所居險阻,郡縣畏憚不能討。齡石至縣,偽與係祖親厚,召為參軍。係祖恃其兄弟徒黨強盛,謂齡石必不敢圖己,乃出應召。齡石潛結腹心,知其居處塗徑,乃要係祖宴會,叱左右斬之。乃率吏人馳至其家,掩其不備,莫有得舉手者,悉斬係祖兄弟,殺數十人,自是一郡得清。


喪亂の後、武康人の姚係祖は亡命を招聚し、專に劫盜を為し險阻なる所に居さば、郡縣は畏憚すれど討つ能わず。齡石は縣に至り、偽りて係祖と親厚し、召じ參軍と為す。係祖は其の兄弟徒黨の強盛なるに恃み、齡石に必ずや敢えて己を圖らざるを謂い、乃ち出で召に應ず。齡石は腹心を潛結し、其の居處の塗徑を知り、乃ち係祖を宴會に要え、左右を叱りて之を斬らしむ。乃ち吏人を率い其の家に馳せ至り、其の不備を掩さば、舉手し得る者有りたる莫く、悉く係祖が兄弟を斬り、數十人を殺さば、是により一郡は清まるを得る。


(宋書48-4_妙計)




うーんこの、微妙にカテゴリを肆虐にしときたい感。だってこれ、桓玄一派を匿ってた姚係祖をはめて皆殺しにしました、に読めるんですもん。何せやってんのが朱齢石だからね。何せ朱齢石ですよ(大事なことなので)。いいなぁ、姚係祖を主人公にして皆殺されエンドの話書きたい。書こう!


https://kakuyomu.jp/works/1177354054892957010


書きました!!!

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