第13話
あれから日常は
目まぐるしく過ぎて行った。
私は高校3年生になり、
写真部の部長を任された。
新入部員も少ないが入ってきて
初めての後輩が出来た。
3年になるとクラスは一気に
受験モードになり、大多数は
大学進学に向けて
受験勉強に取り組んでいた。
かく言う私も大学進学を考えており、
志望校は難関私立大学に決めていた。
理由は大学卒業後はお父様の経営の
お役に立てたらと言う物だ。
お父様にその事を伝えたら
とても喜んでくれた。
暁斗も大学進学に賛成してくれ、
受験勉強を見てもらったりしていた。
あっという間に春が過ぎ、夏が過ぎ、
秋が来て高文連の季節がやって来た。
昨年は県大会に進出は出来たが、
県大会で賞はもらえなかったので
今年こそは県大会で賞をもらうと
意気込んでいた。
今年は私と乃ノ香が地区大会を
勝ち上がり、県大会に出場した。
「
この大会で賞を取りたいね!」
「うん!私達は今年で最後の
チャンスだから私も相当賭けてるよ。」
県大会は横浜で行われた。
大会当日は残念ながら
土砂降りだったが、
大会の場所が横浜だと
暁斗に伝えると、
「俺達の初デートの場所か。
縁がある場所だから
今年こそは受賞出来るよ。」と、
激励してくれた。
そして、運命の結果発表の瞬間が来た。
「今年は最優秀賞が1人、優秀賞が3人、
入選が5人、佳作が10人です。
受賞作品には作品の隣に
紙が貼ってあるので見てください。
全国大会には優秀賞以上の計4名が
進出出来ます。」
(私の作品は…。やった!
遂に私の作品が認められた!)
「
「乃ノ香、やったね!私は入選だったよ!」
「
思い出しちゃったよ。
あの時は全然の素人だったのに、
今じゃ
もらえる程になったんだね。
私は嬉しいよ!」
私達はお互いの健闘を称えあって、
抱きしめ合った。
いつの間にか土砂降りだった外は
雨が上がり、私達の受賞を
祝福するかの様に綺麗な虹が
空に掛かっていた。
そして、高文連も終わり
私達は受験モード一色になった。
私は模試の判定でA判定を取り、
担任の先生にも志望校合格は
大丈夫そうだと伝えられた。
今年のクリスマスは暁斗が
配慮してくれて西園寺家だけで
お祝いをした。
受験当日は暁斗が応援に来てくれた。
「いよいよ受験当日だな。
自分の今までの力を信じて
心と向き合うんだ。
俺は
「暁斗…。ありがとう!行ってくるね!」
(暁斗がかけてくれた言葉は
とても印象的だった。
頑張んなくちゃ!)
受験は暁斗の言葉のお陰で
落ち着く事が出来、
自分の力を最大限に
発揮する事が出来た。
そして、いよいよ
合格発表の当日を迎えた。
「暁斗…。見るのが怖いよ。」
「大丈夫だ。俺が付いてる。」
(私の番号は…。)
「暁斗!有ったよ!合格したよ!」
「
私達は喜びのあまり、公然の目の前で
抱きしめ合った。
他の受験生にジロジロ見られていたが、
全然気にならなかった。
こうして私は無事に
志望校に合格出来たのである。
Photo memory days areafa krain @areafakrain
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