お月様の世界

みたに ゆづき

今日は○○の日。

「ねぇねぇ、お母さん。」

「なぁに?」

「なんで今日は皆僕たちを見てるの?」

「今日は“お月見”だからよ。」



「“おつきみ”ってなに?」

「まだ分からなくて大丈夫よ。日本ではね、中秋の名月ってあってね。」

「うん。」

「ほら、ススキがあるでしょ?」

「あ、団子もある!」

「これが日本での風習なのよ。」



「皆、僕たちばかり見て退屈じゃないのかなぁ。」

「日本ではね、満月でうさぎが餅つきをしているように見えるんだって。」

「え、僕たち餅つきするの?」

「ふふふ…それはどうかな?あ、次は葉っぱさんの番ね。後でこれ持っていってくれる?」

「これはなぁに?」



「これから葉っぱさんがお着替えするための道具よ。」

「だから紅色なんだね!僕たちの次は葉っぱさんが皆を楽しめるんだね!」

「そうよ。無事に見れるといいわね。でも、今日は私たちが皆をしっかりと楽しめましょうね。」

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