ヨヒラ

 「おばあちゃんの初恋」の話です。


このお話の内容には触れません。

何故なら、白紙で読んだ方が良い作品かなと思って。


英国の御伽噺を聞いているような、そんな感じがします。

ピーターラビットやピーターパン、あるいは小公女……

読みながら、石畳の道や風景式庭園イングリッシュガーデンが浮かんできます。

蔦の絡んだ煉瓦の壁。

音を立てて開く窓。

そして寒い日には、爆ぜる音を立てて燃える暖炉の火。


そんな世界に現れる、「おばあちゃん」の少女時代の姿。

胸が痛むほど、小さな、小さな切実な願い。

叶えてほしいと思わずにはおられません。


作者の言葉を紡ぐリズムは、少女の鼓動のように高まり、私たちの心を打っていきます。


そして謎なタイトルも、最後にはちゃんと解明されて、なるほど、なるほどね……ってなります。


最後までじっくり読み上げたい作品です。



とても独特な世界観を持った作者さん。

他の作品も興味が湧きますね!


著者 咲原 百花


「ヨヒラ」

https://kakuyomu.jp/works/16817139554696827082/episodes/16817139554696927377

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