前のエピソード――第四百六話【１９９３年８の月、衆院選で「Ｎｏ！」を突きつけられた政権が『慰安婦談話』を出していた】

「——韓国人マスコミに拠れば２０１３年７月基準で『旧日本軍の従軍慰安婦問題の解決を求め、海外の議会が採択した決議』が１４年間で１４件もあった」（https://jp.yna.co.kr/view/AJP20130707000800882参照）

「——内訳は『２００７年・オーストラリア上院・１件』『２００７年・カナダ下院・１件』『２００７年・ＥＵ欧州議会・１件』『２００７年・オランダ下院・１件』『２００８年・フィリピン下院・１件』『２００８年台湾立法院・１件』といったところで合計６件だ。残りまだ８件と続きがあるが、ここで少し立ち止まり考えてみよう」

「——既に諸君らは気づいているだろうが、採択時期が『２００７年』『２００８年』辺りに集中している。繰り返すが『長期政権与党・単独政権』による『慰安婦官房長官談話』は『１９９３年』の事だ。なぜそこから１４年ほども経ってこうした日本民族に対する攻撃が世界各地で始まったのだろうか？」

「——そうなのだ。発火点というものがある。それは『アメリカ合衆国』だ。『２００７年７月・アメリカ合衆国下院』でいわゆる『慰安婦対日非難決議』が満場一致で採択された。下院１２１号決議というやつだ。このアメリカ人政治家どもの行為が起爆剤となり『２００７年』『２００８年』辺りに海外の議会における『慰安婦対日非難決議』が集中したのだ」

「——この上まだアメリカ人政治家どもの日本民族への攻撃は続く。『２０１３年・ニューヨーク州上院』『２０１３年・ニューヨーク州下院』『２０１３年・ニュージャージー州上院』『２０１３年・ニュージャージー州下院』、『２０１３年・イリノイ州下院』で〝日本軍慰安婦関連決議〟が次々と採択された」

「——さて、足し算をしてくれた者がいたかどうかは分からないが『今名前を挙げたのは６つしかないじゃないか、残りの２つは？』という突っ込みが入るかもしれない」

「——残る２つは『カリフォルニア』だ。当然『アメリカ合衆国』である。その時期は『１９９９年８月』で、〝先駆け〟という意味で実に『カリフォルニア』らしい。日本人メジャーリーガーの大活躍でこの『カリフォルニア州』の印象が良くなってしまっている日本人も多い事だろうが、この州は日本人移民の子どもについても土地所有を禁じる『排日移民法』を１９２０年には作ってしまう伝統的な〝日本民族差別州〟だ。これは歴史的事実であるにも関わらず今を生きるアメリカ人政治家どもは『日系人を強制収容所へ収監したこと』については何らかの言及はしても『１９２０年代から日本人差別をしていたこと』については何らの反省の意も示さない。〝真珠湾以前からの日本人差別〟という歴史的事実からはよほど目を背けたいと見える」

「——そんなアメリカのカリフォルニア州に於いて『１９９９年８月・カリフォルニア州下院』が『旧日本軍の戦争犯罪に関する決議』を採択したのが〝始まり〟で、もう次の日には『カリフォルニア州上院』でも同様の決議が採択されている」

「——諸君らには言わずもがなの事であると考えるが、『左翼・左派・リベラル勢力』といった頭の悪い連中は、これらの外国人どもの決議がなぜ不当であるのかまるで理解できない可能性が極めて高い。なぜ不当なのか？　それは実に簡単な事だ。『米軍慰安婦』を無いことにしているからである。『慰安婦対米非難決議』の方はアメリカ人を筆頭にどの外国人どもの議会も採択しないからである」

「——だがこれを言えるのは我々『極右』のみである。悲しいかな、こうしたガイアツに弱いのが普通の日本人だ。特に日本人の政治家どもは我々日本民族が外国人どもから不当な攻撃を受けているにも関わらず決してこれに怒らずそれどころか外国人が牙を剥くと震え上がり海外でのこうした動きに迎合する奴らが出始める。『２００８年３月・兵庫県宝塚市議会』が日本の地方議会として初めて『慰安婦問題について日本政府の誠実な対応を求める意見書』を採択した」

「——先に述べた通り、特にこの『２０１３年』のガイアツ攻勢によってなのかこれに迎合する地方議会が続出。例えば『２０１３年・京都府議会』、同じく『２０１３年・島根県議会』といった具合で〝日本軍慰安婦関連〟の決議が採択されている。もちろんたったこれだけ、というわけはなく、日本国内の都合４１もの地方議会で以下同文の決議が採択されてしまった。その結果韓国人はこんな事を言っている。各国の議会が採択した従軍慰安婦に関連する決議は〝日本が最多〟だと」

「——こういう事を喋っていると『おかしいじゃないかそれは、韓国が１件も無いというのは！』という突っ込みも当然入るだろう。しかし、元記事がそういう記事なのだ。大韓民国政府機関の、えーと『対日抗争期の強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者ら支援委員会』とかいう長ったらしい名前の組織が〝韓国を除く〟事にして集計したのだから」

「——日本国内の方は日本人政治家どもが外国人どものガイアツに震え上がった結果であるが、アメリカ人を始めとした外国人の奴らが、ここまで我々日本民族に対する攻撃を正当化できる理由はいったい何であろうか？」

「——『長期政権与党・単独政権』が政権倒壊の僅か５日前に出した『慰安婦官房長官談話』が正当化の根拠となっているのだ！　『慰安婦問題』で日本民族を攻撃してくる外国人どもは、『１９９３年に日本政府が認めているからだ』と、これを絶対的大義名分としている。その政権は政権選択がかかった衆院選で『Ｎｏ！』を突きつけられた連中なのだが、外国人どもにとってはそんな事情などどうでもいいという事だろう。そして賢明な事にアメリカ政府の方は、『米軍慰安婦問題』という問題を抱えながらも『慰安婦首席報道官談話』など発表しないため、現実に韓国人の米軍慰安婦がいて確かに被害を証言していても、アメリカ人どもはなんらの非難決議も受けないのである」

「——正義でもないくせに正義面をして、その実日本人という異民族を人種差別しているだけのアメリカ人どもも許せないが、『長期政権与党』の方も同様に許せないのは当然だ。選挙に負けた腹いせに我々国民に向かって報復を始めたのだからな。その報復の結果、今や我々日本人は『国際レイプ民族』として外国人どもから攻撃を受けていて、しかもそれが〝正義の執行〟という事にされている。その『長期政権与党』の政治家どもが今『日本人は日本国内で外国人との共生を』などと抜かしているのである。いったいどの口が喋っているのか！」

「——私は何度でも強調する！　衆院選で与党が過半数を獲れなかったという事はその政府は国民からの支持を得ている政権では無いという意味だ！　そんな政権が僅か倒壊５日前に『慰安婦官房長官談話』などを出す資格などあるわけがない！」

「——しかしこう言った真っ当な言い分は『長期政権与党』の政治家には通じない。ヤツらにはカケラほどの良心も無いのはもはや確定している。『慰安婦官房長官談話』を出した当の本人はこんな事を言って、内閣倒壊の僅か５日前にやらかした行為を正当化しているのだ。曰く、『僕は、選挙としては一人でも増えたんだから負けではなかったと思ったけど』などと言ってな！」（https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/03_05_jimintousousai.pdf/$File/03_05_jimintousousai.pdf・１１５頁参照）

「——が、無念な事にこれは〝事実〟でもある。改選前『長期政権与党』の議席数は２２２議席だった。それが改選後には２２３議席になっている」（https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/history/参照　『1993年』、で頁内検索）

「——まさに先ほどの『選挙としては一人でも増えたんだから』のことば通りだ。議席が増えたにも関わらず与党から野党へと転落しているというのも実に奇妙な事だが、１９９３年の衆院選前『長期政権与党』の中で内部分裂が起こり『新党』が立ち上がってしまったせいでこうした珍現象が起きた。しかしこれは我々日本人にとっては〝運命の１議席〟とさえ言える重い１議席だった。たった１議席増えただけで『長期政権与党』は『選挙で負けたわけではない』と強弁でき『慰安婦官房長官談話』を今もって正当化できるのだからな！」

「——ここから得られる教訓は『長期政権与党』の議席は〝１議席とも増やしてはならない〟という事だ。そういう意味で衆議院の定数を減らす行為には反対である。減らすと『定員が減った分、我々の議席も減っただけだ』と、また『長期政権与党』は自党を〝負けていない〟事にするに違いない」

「——全ての日本人はこうした現実を直視しなければならない。世界各国の議会で採択された『慰安婦対日非難決議』はどれ一つ撤回されておらず、当然我々日本人に対しそれを煽った外国メディアや、やらかした外国人政治家どもからは何らの謝罪も無い。奴らの口が喋っている『慰安婦は人権問題だ』という言い分は全て嘘っぱちである。では『慰安婦対日非難決議』を採択した国々の議会は『慰安婦対米非難決議』を採択したかというと、ただの一つもそんな国は無いのだ」

「——我々日本人は外国人どもによって『国際レイプ民族』にされている。この現実を直視しろっっ‼」仏暁は叫んだ。

「——とは言え、こんな事を言っていると『嘘だ。日本は嫌われていない。日本は世界中から好かれていて、日本のポップカルチャーは世界中で大人気なんだ』という〝反論〟が、どこからか来るやもしれない。だがそれは虚空なのである」

（発音と話の流れからして『きょくうなのである』は『虚空』なんだろうけど、『極右』と同じ〝音〟になってる。これはどういう皮肉なんだろう？）とかたな(刀)は思った。