奇妙な性欲の形について書かれた物語

純文学とは、純粋に芸術としての文学を追い求めたものである
この小説の主題は性欲であり、それが芸術的な巧緻をつくして描かれていれば高い評価を得られると仮定する

悪友同士の他愛のない欲望の発露から、少年らしい女性への気遣い、そして実際に女性と遭遇したときにみせた性欲とはミスマッチな感情
これらの芸術性を加味すれば、滑らかな読み口も合わさって刺さるひとには刺さる作品だろう
最後のやるせなさも実にらしい

残念ながら私の肌には合わなかったのでこのような星の数となったが、その程度で揺るぐような内容ではなかったと断言できるものである