第六話 帰宅

 ジャパリパークにはまだまだ見どころがあるはず、だけど今回はあくまで開園前のテストだから安全上の問題でこれ以上ここにいることができないみたいだ。

 僕たちは、来た船でセントラルへ戻っていくのだが海はきれいなのになぜかスケッチしたいなとは思わなかった。

 ぼーっとしている間にセントラルに着き、食べ物屋はもちろん、お土産屋さんもたくさんあり、フレンズのみなさんも決して看板娘だけというわけではなく、店長として働いてる方もいた。

「すごいね、本当にもとが動物園とは思えないな。何かほしいものとかある?」

「それならピーチパンサーさんの店に寄りたいな」

「そうだな、といってもどこにあるんだっけな」

 ラッキーさんの案内で大体の場所をつかみ、パークスタッフさんから聞いてついにピーチパンサーさんが佇んでいる木のワゴンを見つけた。

「こんにちは」

「ああ、こんにちは。いらっしゃってくださったんですね」

「うん、それでお土産に何か買いたいんですけどおすすめとかありますか?」

「そうですね 最近フレンズの間ではフォトを撮ったり手紙を送りあうのが流行っているんですけど、これとかいかがでしょうか」

 渡されたのはPIPというジャパリパークでは有名なペンギンのアイドルグループの写真が貼ってある封筒だった。

「あと、最近PIPの裏でジャパリ団が活躍していてこちらもどうでしょうか?」

 こちらもさっきと同じようのものであったがPIPと全然違うけど、よく分からないけどかっこいいと思った。

 どちらにしようか悩んだが結局どちらも買ってしまった。

「またいらっしゃってくださいね」 

 帰るフェリーで見る海もなんだか黒っぽく見えて、何だか船の中が騒がしくなってきた。

部屋の外に出てみるとパークスタッフの方たちが話し合っていて

「至急パーク内のゲストを避難させなければならない」や「海の中にも巨大せるりあん?がいるらしい」など慌てふためいている。

 突然船が止まり、みんなパニック状態になった。

 船内によく分からないふにゃふにゃした何かが入り込んできて、何かを探すようにさまよっている。そのうち僕に近づいてきてお父さんが庇ってくれたが、その何かは見向きもせず僕のスケッチブックを咥えて満足げにどこかへ行ってしまった。

「一体、何だったんだ?」

 そんなことがあったものの何とか家変えることが出来、ふとテレビをつけニュースを見てみるとセルリアンという未確認生物が人々やフレンズを襲っているためパークの危機となっていたことをジャパリパークはサンドスターという未知の物質の研究や、利益のために隠していたらしい。

「お母さん、またジャパリパークに行けるのかな?」

「うーん、そのセルリアンがどれぐらい怖いのかは分からないけれどお母さんはアイには二度と怖い思いはさせたくないの」

「つまり?」

「行かないでほしいってこと」

「そっか」

「でも、もしも大人になってジャパリパークを助けたかったらお母さんはたぶん止めないと思うわ」

「うん、絶対将来はセルリアンが出てこない安全なジャパリパークに出来るよう頑張るよ」

「そう、じゃあたくさん勉強しないとね。まずは夏休みの自由研究終わらせないといけないわね」

「えー、まだ夏休み終わるまで時間あるからしばらくごろごろさせてよー」

                  ―完―

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けものフレンズ+0 マフティーエリン @mafty

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