第五十七回 ……報告。
告白の次は報告。
――密告ではない! この
だから、報告の二文字。
そう言わんばかりに伝説の大樹の下から、瑞希先生は僕の手を引っ張り移動。
「みんな待ってるから」と、芸術棟の三階。……そこには、そこには、
炸裂するクラッカー、しかも連チャン。
しかもパパと、
それにママまでいる。家族勢揃い? いやいや、もっと豪華だ。親戚にあたる星野善一さんと、その上に僕と双子的存在な千佳……知っている限りの、
そして今日まで共に、
同じ志で、この『ふるさと祭り』という大イベントの目玉ともいえる劇を、大成功へと導いた演劇部……いやいや、今後は軽音部と合併する芸術部のメンバーも集っている。
OBも込々、
「せえのお!」と、颯爽たる声の拝借を求める。
「梨花ちゃん、お誕生日おめでとう!」と、盛大な声たちが僕を迎えた。
白いテーブルまである。
白くて大きな苺のバースデーケーキ、点火した十三本の蝋燭。
「さあ、梨花」
「一気にだよ、一気に」
可奈と千佳が背中は押さないが、その言葉を用いて僕の背中を押した。
――フッと、渾身の息を吹きかける。蝋燭の火は消える。十三本とも。すると、さっきのクラッカーみたいに炸裂する拍手。今年は違う展開! パパとママだけではなく、みんなが僕の誕生日を祝ってくれる。「あらら、何泣いてんの?」と、可奈は言った。
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