あとがき

 ほぼ予定通り、本編が完結しました。

 このあとは十話くらいの、エピローグが残るのみです。実質的に、リレイジは完結したと言っても過言ではありません。

 ここまでこれたのは、創作仲間や家族、なにより読者の皆様のおかげです。

 本当に今まで、そして今まさにこの瞬間、ありがとうございます。

 リレイジは、自分がプロ時代に「これ、編集会議に出してみましょう」というとこまでいったプロットが元になっています。当時の自分は、ロボットモノが大好き過ぎるあまり、早くロボット小説が書きたいと思っていました。

 しかし、それは出版社や編集部の望む商品にはなりえない作品だったのです。

 今、出版業界は大変な不況に見舞われています。Amazonの台頭で個人経営の書店がバタバタと倒れ、『若者の本離れ』なんて言葉が囁かれています。でも、今の若者は沢山の本を読んでます。電子書籍も買ってるんですよね。出版業界はでも、今を冷静に分析し、未来を切り開く力を失っています。だから、本を出す時は冒険したくないし、今流行ってるものを出したい。再起だと多分、かなり多くのラノベ作家が編集者に「鬼滅の刃みたいなの書いてくださいよ」って言われてると思います。

 出版が事業であり、商業活動であるため、利益を追求し損失を削るというのはわかります。でも、本当の利益とは、本当に出してはいけない損失ってなんでしょうね。


 閑話休題


 リレイジでは常に、その章ごとにラスボス、セラフ級パラレイドと呼ばれる戦略兵器級のロボが出てきました。もう御存知かと思いますが、マジンガーZやゲッターロボ、ガンダム、マクロス、エヴァンゲリオンといった先達の名作を彩ったロボたちをオマージュしたものです。

 もし、全ての元ネタがわかった方がいらしたら教えて下さい。

 きっと多分、恐らく確実に…ながやんといい酒が飲めるタイプの人間だと思います(笑)

 そして、最後の最後に「主人公と同じ機体」が真のラスボスを務める。

 というか、この作品の主役メカを、世界的に有名なロボたちと同列に扱っちゃうこの厚かましさね。そういうとこやぞ、ながやん。

 でも、本当に素晴らしい作品が書けたと思います。

 六年という長い連載期間の中で、自分自身も成長できたかもしれません。

 また、ヴィジュアルを持たない(少ない)小説媒体という表現の中で、ロボットモノが持つ魅力、SFとしての楽しさ、エンタメとしての面白さが上手く出せたかどうか……それだけが気がかりです。

 ただ、今はとても充足感を感じているのも確かです。

 また、こういう長い作品を書きたいなと思わされましたね。

 まずは少し休んで、エピローグ……舞台は最終章から五年後、平和になった地球です。お馴染みのキャラクターたちがどうなったか、そして世界はどうなってゆくのか。エピローグ、『リレイヤーズ・エイジ - LAST JOURNEY -』をお楽しみに。一つだけ回収してないあの伏線が、最後の最後でみんなにハッピーエンドを見せられますように。


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リレイヤーズ・エイジ - キミシニタモウコトナカレ - ながやん @nagamono

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