二日目④ はじめまして、依頼人さん!

「人助けいりませんかーっ!」

ミケが声を張り上げる。


捨てられたビラは、虚しく道路に模様をつくっていた。


「なあ、今日はそろそろ……」

俺がミケを止めようとしたときだった。


「助けてくれんの?」


と声をかけてきた少女がいた。

明るい髪色、勝ち気そうな目……年はあまり俺と変わらないように見えた。


「喜んで!」

ミケが元気よく返事をする。

「ご用件はなんでしょうか?」

俺は心配になって付け足した。ミケは少し危なっかしい。


「絵のモデルになってほしいんだけど。そこの眼帯の子」


……はぁ、モデル……?

人助けの依頼にしては、少々変わっている気もするが、まあ置いておこう。

「ミケ、どうする? ミケの絵を描きたいんだと」

「いいですよー」


というわけで、俺たち(というかミケ)は、初めての依頼を受けたのだった。


−−これって、何でも屋ってことか……?


ミケが変な依頼を受けないように見守っておかなければ、

俺は自然とそう思っていた。

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厨二病少女の人助け挑戦日記 汐見千里 @Senri_112358

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