わたしと本の日々

218カオス KACに参加してみた！

　KACに参加してみました。

　うーん、疲れる。二日から三日おきに、1200から4000文字の小説を投稿しなければならないのは、まるで小説マラソンですよ〜。体力とアイデアがないと、つらいつらい。

　いま（2021年3月16日）のところ、わたしは三つ目のお題「直観」と四つ目のお題「ホラーorミステリー」とに参加しただけですが、結構消耗してます。普通のペースで書いてるとわたしの執筆速度じゃあ完走できませんね、きっと。締め切りに追いつかれてしまいます。

　お題は10個出るらしいので、まだ折り返しも過ぎていませんが、これ無理すると実生活に影響が出てくるかも知れません。これからは、ちょっと抑え気味に走りたいと思います。

　さて、KACには二作しか上げてませんが、そしてKACはまだ続くのですが、なんだかやり遂げた感がありまして（笑）、書いてみてとても楽しかったのです。お題の小説では、まだ書き足りない部分があるので、ここに書いてしまおうと思います。

　まず、みっつめのお題だった「直観」ですが、みなさんピンと来なくてググったことと思います。なんじゃい直観って、と。

　わたしが調べた経緯について詳しくは書きませんが、わたしは直観を「知識や経験とは無関係に、人の意思が目的と接続すること」くらいに理解しまして、そのつもりでKAC参加作『リヴァイアサン』を書きました。

『リヴァイアサン』は、直観をもつ人に嫉妬する芸術家の話です。詳しくは、小説を読んでいただくこととして、わたしはお題が「直観」と聞いて、すぐ「嫉妬」という言葉が思い浮かびました。

　才能がある人をみて嫉妬することって、だれにも経験あるじゃないですか。特に小説を書くって、じぶんの才能と向き合う作業という面があるでしょう。才能ある作家さんに嫉妬することってありませんか？　その力をじぶんのものにしたいとか、逆にめちゃくちゃにしてやりたいとか、心の振れ幅が妙に大きくなったり……。そういうことを小説にしたかったんです。

　これは、ずっと前から心のどこかにひっかかっていた、わたしの懸案だったので、KACのお題は、渡りに船だったわけです。2000文字と短い小説でしたが、濃く描けたし、現段階のわたしとしては、かなり満足できる小説になりました。

　リヴァイアサンというタイトルは、海の住む架空の魔物のことで、これが、いわゆる七つの大罪のうち、「嫉妬」を象徴する悪魔になっていった――という説があるらしいので、「嫉妬＝リヴァイアサン」というタイトルにしました。Wikipediaから情報を引いてくるあたり、まったく「直観」が働いていないでしょ（笑）だから、こんな小説書いてしまうんですよー。

　よっつめのお題「ホラーorミステリー」ですが、最初に思ったのが「お題の意味がよくわからない」ということ。ホラーなの、ミステリーでもいいの、それとも『ホラーなのか、ミステリーなのか』をテーマに書けということなの、と。小説で主人公・カグヤが言ってるそのまんまですね。

　その方向で書いてしまおうと決めてから、ノープロットで書いたのが『かぐや様は小説家　―立志篇―』です。こちらは『リヴァイアサン』と違って、どろどろした情念など微塵もなく、しゃらっとさいごまで読めますから、どうぞ読んでみてください。

『かぐや様は小説家』は、キャラクターとそのノリに全面的に寄り掛かった、ラノベテイストの小説です。わたしは、どちらかというと情景描写にキャラの心情を絡ませながら物語を組み立てていく小説を書くことが多く、キャラクター小説はなるべく避けて通ってきました。そういうのに飽きてたので（笑）

　ただ、KACは二日で書かないといけないため、そうもいっておれず、みずからに科していた封印を解いたところ、あのような怪作に仕上がりました。キャラクターだけで話を進めるって、書いてる側は、終始楽しいだけですね。小説書いてノーストレスなのは、久しぶりでした。たまにはいいかもしれません。

　それから『かぐや様は小説家』は、いままで書いたことのない「メタ小説」をことさら意識して書いてみました。ちょっとやりすぎな面もあったもしれませんが、メタ構造をもった小説って、書くのが楽しいですねえ。何度もやると、読者の人たちにそっぽ向かれそうですけど（笑）

　今回のKAC参加２作では、いままで書いてこなかったことが、体験できてとても面白かったです。このあとのKACも「書けそうだな」と思うお題が出たら参加しますので、そのときはよろしくお願いします。ではでは～。

『リヴァイアサン』　お題「直観」

https://kakuyomu.jp/works/16816452219113773133/episodes/16816452219113961879

『かぐや様は小説家　―立志篇―』　お題「ホラーorミステリー」

https://kakuyomu.jp/works/16816452219136893132/episodes/16816452219137201474