219カオス サクラ咲いてますか?

 二日で書けというのは、瞬発力勝負だ。向き不向きが如実に現れるのではないだろうか。

 あ、藤光です。さっきKACに一本挙げたのですが、かなり体力を削られています。むう、わたしの向きのイベントじゃないような気がしてきました。楽しいですけどね。


 さて、昨日『百人一首解剖図鑑』という本を買って読んでいます。おもしろい。きれいなイラストと、和歌、人物、歴史に関するうんちくが楽しい百人一首の解説本です。


 だれもが知ってる百人一首ですが、若い頃のわたしは好きじゃなかったんですよ。100首のうち6割が恋の歌らしいじゃないですか。恋愛不毛の青春時代を送るオタク少年には辛いんですよね。ひとのを聞かされるの(笑)


 そんなわたしもおじさんになり、百人一首ってとてもおもしろいんじゃないかと思い始めてて、いい解説本があったら買おうとずっと思っていたのです。KACが終わったら、じっくり読みます。


 ――はなのいろは うつりにけりないたづらに

 ――わがみよにふる ながめせしまに


 言わずもがなですが、伝説の美女といわれる小野小町の歌です。


 わたし、中学生の頃からこの歌を、『年月が経つうちに、いつのまにか自身の容色が衰えてしまったことを嘆いている女性(すなわち小野小町自身)』を詠んだ歌だと思ってました。


 もちろん、『百人一首解剖図鑑』にも書いてあるのですが、この歌はダブル・ミーニングになっていて、先の解釈は隠された第二の意味で、表向きの意味は『長雨に閉じ込められているうちに、桜の花が見頃を過ぎてしまったことを嘆いている』歌だと書いてあり、びっくりしました。


 ――なるほど!


 うかつですが、目から鱗が落ちた気がしました。


 去年のお花見シーズンは、コロナショックの直撃を受けて、みんな自宅にこもっていましたよね。わたしもあのときは、引きこもり生活で、いつ桜の花が咲いて散ったのか、ぜんぜん知りませんでした。まさに「花の色は移りにけりないたづらに〜」だったわけです。あんなことは、もうこりごりですね。


 うちの近くの桜が開花しました。一週間もすれば、きっと満開になります。これからは、二度と見逃すことのないようにしようと思います。容色は衰えきってて、あとはもうジジイになるだけですから(笑)

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