32カオス 「戻らない時間と失われた物語」

 数ヶ月ぶりに小説をアップしました。


『戻らない時間と失われた物語』です。


 これは、現実の場面とコンピュータゲームの場面が交錯する小説になる予定です。実は今年の四月頃から頭の中で、ああでもない、こうでもないと、いろいろこねくり回してきた物語でした。何度も煮詰まって、焦げ付きそうになったこの物語を一度吐き出してしまおうと、書いてしまうことで何か出てくるかもしれないと書くことを決めました。


 描こうとしているのは、人が自分自身に対して抱いている憎悪と恍惚――といったらいいでしょうか。


 くだらない、情けない、ろくでもない自分を憎んでいる自意識と、どんなにダメな存在であっても自分こそがなによりも、だれよりも一番素晴らしいと感じる自意識の間になにが生まれ落ちてくるのか。そんなことを描いてみたい。


 そのための触媒として、この小説では「死」を取り扱います。


 それはどんなに科学や技術が発展しても、生き物である人間はその「死」を避けることはできず、「死」の前ではすべての人間が粛然とせざるを得ないと感じたからです。「死」の前でこそ、むき出しの一個一個の人として、人は人と向き合えるのではないかと考えるからです。


 なので、辛気臭い小説なのは確かです。


 なんで、こんな陰気なのを書いてしまうのか、自分でも呆れますが、描きたいんだからしょうがない。そして、タチの悪いことに読んでもらいたくてしょうがないのです(笑)


 陰惨な場面もありますので、そういうのが嫌いな人にはオススメできません。


 いろいろと読み手を選ぶ小説ですが、ちょっとカクヨムの片隅に居場所を作っていただきたいと思い、ここに書いておきます。ありがとうございました。






「戻らない時間と失われた物語」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054892799919/episodes/1177354054892800075

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