玲編 定番の言い訳
人間の親は、とかく子供の前で<手本>を示すことを面倒臭がる。これが結局は厄介事の素だということを理解しようともしない。で、それを指摘された時の定番の言い訳が、
『親だって人間だから!』
だ。まてまて、<人間>だからこそ、<人間としての振る舞いの手本>を自分の子供に対して示さなきゃいけないんじゃないか。何を言ってる?
やることやって気持ち良くなっておいて、後は、
『親だって人間だから手を抜いても仕方ない』
てか? いやまあ、手を抜きたいのは分かる。俺だってそうだ。完璧じゃいられない。でもな、自分が『人間だから完璧じゃいられない』と言い訳するなら、子供に完璧を求めるのはおかしいだろ?
親ががっつり『甘えてる』のに、子供には『甘えるな!』だとか何様だ?って話だ。
と、毎度毎度自分に言い聞かせる。そんな俺の姿を
ビクキアテグ村では、
自分を敬ってもらえてるのに、なんでわざわざ反抗的に振る舞って反感を買う必要がある? なんでそんなことをしなきゃならない? 反抗的に振る舞うのも、そうせずにいられない理由があるからだろう?
ネットで見ず知らずの赤の他人を罵らずにいられないのも、<そうせずにいられない理由>があるからだろう? それもなしになんでそんなくだらないことに時間を浪費する? そんなことをしてる暇があるならもっと楽しいことをすればいいじゃないか。
違うか?
俺も、見ず知らずの赤の他人を罵ってる暇があるなら、
その単純な話を、俺達は実践してる。それの何がおかしい?
とは言え、そっちはあくまで、
<地球人由来の感性を持つ者>
の話。<マンティアン由来の感性>を持つ
で、遂に妊娠・出産へと移行するとなると、そのための体制づくりが必要になる。
地球人由来の感性を持つ者については今の体制で問題ないんだけどな。
しかし、
『純血のマンティアンでありつつその体は地球人のそれに近い』
という
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