玲編 その命の主役
新暦〇〇三五年九月二十二日
今日また、
しかし念のため、ドローンを派遣。確認を行う。と、そのドローンのカメラが異様なものを捉えた。
いや、俺達にとってはむしろ<見慣れたもの>と言った方がいいかもしれない。何しろ、明らかに<透明な体を持った怪物>だったんだからな。
全長約一メートル五十。一見すると<
そう、見た目だけなら<ただの昆虫>にも見える動物だったんだ。
「
「そうね。むしろこれまで
そういうことだ。
昆虫は普通、あまり体が大きくなると、その構造上、動くことができなくなるらしい。小さいからこそ効率よく自らを維持し活動がしやすい仕組みを持っているそうだ。
だから
「早い!?」
思わず声に出してしまう。と言うか、カメラが一瞬、追いつけなかった。
実際、この時の
しまったが、
<その命の主役>
なんだよ。だから生き延びるために、自身の肉に食い込んだ鉤爪を、己の身が裂けることも厭わずに引きはがしたのだった。
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