玲編 本当の気持ち
新暦〇〇三五年九月十三日
一方、
その様子に、
いよいよ<自分の子>との別れの予感に、腹の奥底の辺りになんか硬いものが沈んでるような感覚がある。
生きている限りは、いずれ必ず迎えるものだ。むしろ俺の勝手で送り出した子供達の人生を見届けられるなんて、ありがたいことじゃないか……
そう自分に言い聞かせるんだが、ダメだな……やっぱり納得はできんよ……
「
シモーヌがそう言ってくれる。その彼女の労わりに、胸が熱くなる。
「……ありがとう……」
さらに
「私達のことを見届ける責任を果たす時が来たってことだよね」
言ってることは厳しいが、言い方はとても穏やかで。
「ああ……そうだな……」
そうなんだ。
「
子供の頃から
「さあね……私は
きっぱりとそう言ってくれた。その言葉に救われるような気持ちはある。
そうだ。
だが、今日もまた現れた彼女に
できればこのまま、平穏に最後を迎えてほしいと思う。見送るにしたって、
なんだか
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