蛮編 顛末
「ウウウ……グアッ!!」
自分の前に立ちはだかった幼体に、
しかしそれは幼体の側も同じだ。こうして挑みかかった以上、
これからさらに力を付けていくであろう若い
あるが……
戦い生き残った<勲章>とも言える傷だらけの体で、
「!?」
咄嗟に頭を逸らした
それは、幼体が両手(触角)に持っていた、
<先を尖らせた木の槍>
だった。その木の槍を、時間差で繰り出してきたんだ。これまでずっと
<
だったんだ。
正直、完全な<初見殺し>だったと思う。それが躱されれば、その攻撃方法を察知されれば、もう二度と通用しないものだったに違いない。けれど、全盛期を過ぎ、脳の働き自体が衰え始めていた
「…ッッギャ、アアアアアーッッ!!」
さすがに<死に至るダメージ>を受けたことで、あの
脳そのものに重大なダメージを受けたことで、
それでも、
だがそれさえ、幼体は宙に跳び上がって躱し、逆に
グヂャッッ!!
と、何とも言えない音と共に、
その光景を、ドーベルマンMPM四十二号機は、少し離れたところから、ただ記録していたんだ。
<覇王>が、新しい世代によって討ち取られる顛末のすべてを……
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