新編 アカトキツユ村へ
新暦〇〇三四年二月十日
ところで、なんだかんだとすることが増えた上に、ドローンやアリスやドライツェンやドーベルマンMPMらを配していくことで結果的に<調査>もできてることで、以前のように俺達自身が出向いて調査をすることはほとんどなくなってしまった。
それよりも今は、現状のそれぞれの集落の充実を図ることが先決になってるというのもあるからな。
だから、一応、シモーヌと一緒にアリゼドラぜ村やアカトキツユ村の状況を確認するために出掛けたりするものの、それくらいだ。
で、今日は、アカトキツユ村に出向くことになった。あんずとますらおのパーツの補充も兼ねて、進捗状況の確認ってことで。
そのため、ローバーを出してきたんだが、そこに、なぜか
「どうした?
俺が尋ねると、
「う、うあ」
話し掛けてくる。珍しいこともあるもんだ。ずっと同じ集落に暮らしていたが、
すると、
「
エレクシアが翻訳してくれる。くれるが……
「……はい?」
「ですから、『一緒に行く』と」
「いや、だから、そうじゃなくてなんで一緒に?」
問い返す俺に、エレクシアは、
「さすがにそこまでは分かりませんが、少なくとも行く気にはなっているようです」
淡々と答えるだけだ。
「あ、ああ。分かった。行くんならついてくればいい」
そう言って俺は、後部座席のドアを開けた。すると
この時、本当に久しぶりに
時間の流れというのは残酷だ。
<真っ白なウサギのコスプレをしたおっさん感>
の違和感たるや、半端ない。
いや、バカにするつもりはないんだが、正直な印象というものもあってな。
ただ、普通に密林の中で過ごしてるパパニアンを見てる分には、不思議と違和感があまりない。何と言うか、あまりに身近に人間の傍で暮らしてるからかなあ。
しかし、
そんなこんなで、ちょっと戸惑いつつも
なお、
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