新編 アドバンテージ
そんなこんなで、
俺がデータの整理をしててもお構いなしで頭の上をポーンと飛び越えていったりもする。多くの親はそれを怒鳴りつけたりするかもしれないが、俺は敢えてそれをしない。もし言うとしても、
『なにやっとんじゃーい!』
と、ただの<ツッコミ>として行う。そうすることで、
『本当は勘弁してほしいことなんだ』
と伝えるわけだ。
お行儀いいだけのロボットのような人間にしたいわけじゃないからな。
それに、こういうのは、幼いうちに思いっきりやっておいてもらった方がいいんだよ。十代くらいになって<反抗期>と共に自分の中に湧き上がってくるリビドーやらなんやらをぶちまけようとされたら、それだけ影響も大きくなるだろ? その点、幼いうちなら力も弱いしできることも知れてるしで、フォローもしやすいからな。
あと、家の中で発散してもらう代わりに家の外では抑えてもらうという形にもできる。
なにより、赤の他人に向けて発散するのはダメだ。俺達は、子供達を受け入れた者として、勝手にこの世に送り出した者として、そういうのを受け止めなきゃいけないが、赤の他人は、まったく関係ないしな。
実際、
これまでにも何度も言ってきたように、家をどれだけ壊されたって構わない。俺やシモーヌにどれだけ迷惑をかけたって構わない。俺達の目の届くところで、自分の中に湧き上がってくるエネルギーを発散してくれればそれでいい。
だから、純粋なパパニアンである
いずれにしても、今のこの世界では、高い身体能力を持っていることは少なからずアドバンテージになる。なら、余所に迷惑を掛けるわけじゃない以上は、目一杯遊んでくれればいいさ。
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