新編 敵じゃない
『お前みたいな軟弱者に娘はやれん!!』
的な態度で臨むのを見る限り、
『
と思ってしまう。
ああ、もどかしい。
もどかしいんだが、だからといって俺が『もどかしくて見ちゃおれん!』と勝手なことをするというのは、俺自身の我慢強さが足りてないってことだと思う。
なにより、
『俺が手を貸してやらないとこいつらはなにもできない』
って言ってるのと同じだよ。
そんなわけでいつものように基本的に見守るだけにする。
それもそうだが、もふもふの白い毛皮に、長く垂れた耳。<ウサギのコスプレをした女の子>そのものの姿はやっぱり可愛いな。まあ、地球人なら完全な<おっさん>にあたる
いずれにせよ落ち着かない朝食だったが、木の実をいくつか持ち帰って、
三人揃って、集落中を縦横無尽に駆け回り飛び回る。それでいて、
地球人の多くがクモやヘビを恐れるようにな。
これも、親が恐れてると子供も『クモやヘビは怖いもの』と学習してしまうらしい。
地球人同士の場合、こういう形で恐れられるのはあまり好ましくないものの、
それに、
一応、
『あいつらは、敵じゃない』
って。
とは言え、怖いものは怖いというのも無理に抑え付けるものじゃないしな。今の状態で構わないさ。
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