ビアンカ編 風呂
夕食の後はいつも風呂なんだが、ビクキアテグ村の<女風呂>は、そもそもビアンカが楽に入って寛げるようにしたため、非常にでかい。普通に民家一軒分の大きさがある。
なので、風呂は大体、ビアンカ、
ルコアも、
まあ、いくら地球人よりは成長が早いといっても、実年齢はまだ一歳だからな。精神年齢だってまだ二歳になるかどうかって感じだろう。見た目自体、やっと三歳くらいになったかなって感じだしな。
が、さすがに俺が風呂の中の様子を見るわけにはいかないので、
「ルコアがさ、ビアンカのことをすっごく気遣ってくれるんだよ。『お疲れさま』って。そんでもって、私と一緒にタオルで、体を洗ってあげるんだ。ほら、ビアンカ、体が大きいし、後ろの方は手が届かないから」
確かに、野生の
こっちにいた頃には、
「んでもって、ビアンカは、『いつもごめんね』って言うんだけど、『そんなの、気にしなくっていいって。私がビアンカを洗ってあげたいからやってるんだし』って私は言うの。で、今はルコアもそう。『ビアンカには助けてもらってるから』ってさ。
ルコアの言うとおりだよ。私達もビアンカに助けてもらってる。しかもビアンカは、それで私達に恩を着せようとしないからさ。だからお返ししたいって気になるんだ。それに楽しいしさ。私とルコアが優しくタオルで撫でてあげると、ビアンカ、うっとりした顔になるんだよ。それが楽しくて、脚の一本一本まで丁寧に洗ってあげるんだよ」
そう言う
「もう、
ビアンカが照れくさそうに言うんだが、別に嫌がってるわけじゃないのがよく分かる。しかもルコアも、穏やかな表情で微笑んでるんだ。
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