モニカとハートマン編 人間としてのスペック
で、ルコアのところに帰ってきたビアンカは、とても笑顔で機嫌よさそうで艶っつやな感じだった。
そうか。満たされたんだな。
と実感する。
「ルコアの様子はどうかな? 大丈夫だっただろうか?」
タブレットを通じてそう言ってきた
しかも、
結局、
だからまず、ビアンカと
そんなこんなも察しつつ、
「ああ、心配ないと思う。モニカが上手くやってくれてるよ」
もちろん、
さすがだよ。
そんな彼が<ボス>を務めるビクキアテグ村も、順調に開拓が進んでる。いつでもルコアを迎えられるように、彼女のための家も、テレジアやグレイ、ドーベルマンMPMらの協力もありしっかりと整備されてる。
そしてさらに住人が増えることを想定して、いつでも新しい家を建てられるように整地もされてる。
加えて、自分達で様々な道具を作ったりするための<工房>も建設された。コーネリアス号の工作室があれば簡単に様々な物品が作れるものの、万が一それが失われたりした場合も想定してのことだ。アリニドラニ村で試験的に製造が始まった<鋼材>を、ワイバーンで輸送。それをさらに加工して、農具や刃物を作ってる。
これにも、テレジアやグレイ、ロボットの力が活かされてる。しかも、
「やはり、人間が生きていくには<ものづくりの技術>が欠かせないと思ってね。中でも、鉄を様々に加工する鍛冶の技術は強力に人間の社会を支えた実感がある。だから僕もそれを学びたい」
だと。
医師免許も持ちながら、実際に医師としての勤務経験も持ちながら、軍人でもあり、その上でなんという向上心。探究心。俺はそこまで思わなかったぞ? てか、俺の代わりにそれをしてもらうためにアリスやドライツェンを作ったわけだし。
ははは、<人間としてのスペック>が桁違いだよ。正直、彼がビクキアテグ村を立ち上げてくれたことにホッとする。彼が今でもここにいたら、俺はきっと打ちのめされていただろう。
そういう意味でも<住み分け>は必要なんだろうなあ。
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