ルコア編 一案
『マスターが望むのでしたら、私は自身にできることをするまでです』
エレクシアの返答はいつもと変わらず冷淡なものだったが、それは逆に、
『差し迫った危険もなければ大きな懸念材料もない』
ことも表しているのは、彼女との付き合いが長い俺には分かってしまう。
「じゃあ、彼女については改めて<保護>の方向で」
俺の宣言に、
「そうね、それでいいと思う」
とシモーヌ。
「了解した」
と、タブレットを通じて参加していた
「異議な~し!」
と、
それから、
「また仲間が増えそうだ」
「分かった。お父さんが決めたことならそれでいい」
彼女もそう言ってくれた。
すると、
「なになに? 誰か来るの?」
「ぼくも~! ぼくも~!」
そこには、グレイが捉えた<サーペンティアンの少女>の画像。
「ヘビだ!」」
「ヘビ~っ!」
見たままを口にするが、そこに悪意や蔑視はないのが分かる。
その上で俺は、
「そうだな。ヘビに見えるけど、実際は、コンテンツに出てくるヘビじゃないみたいだ。<ヘビに似た動物>だよ。そしてこの子は、<サーペンティアン>。この
と告げた。
敢えて、
『仲良くしてやってくれ』
とは言わない。そんなことを言わなくても、仲良くできると思えば仲良くしてくれるし、そうじゃなければ距離を取るだけだ。この子達はわきまえてくれてる。
見た目にも完全なパパニアンの
とは言え、<サーペンティアンの少女>については、
「まずは、数日、コーネリアス号でいろいろ調べさせてもらって、その後は、まず、ビクキアテグ村で暮らしてもらうことになると思うが、いいかな?」
が、
「ああ、危険がないのならこちらはいっこうに構わない」
「熱烈歓迎だよ、カモカモ~ン♡」
俺としても、ビクキアテグ村に過剰な負担を負わせたいとは思ってない。正直、
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