晴編 雨
新暦〇〇三十二年十月十日。
今日は朝から雨。
これは若いマンティアンによく見られることだ。
なお、
しかし、
ある種の詩的な雰囲気も放っているな。
生きるというのは、死に向かって止まることなく歩み続けること。
これは、変えようのない真理。
その中で俺の血を受け継いだ子達が自らの命を懸命に燃やし続けている。
そうだ。
俺達<人間(地球人)>とは違う、命の在り方。
この事実を、俺は、心に刻まなければいけない。
が……
「きゃーっ!」
「きゃーっ!!」
で、ガン!とテーブルに衝撃が。
するとテーブルに置かれていた飲みかけのコーヒーが入ったカップが床に落ちる。
「わーっ!」
「ごめんなさーいっ!」
まあ、そういう時は後で俺の方も謝るんだが。
今日は雨で、家の中で遊ぶのを許可したのは俺だ。それでちょっと失敗したからといって怒鳴ったりするのは違うと思う。ちゃんとコーヒーを飲み干さなかった俺にも非はあるし。
窓から飛び出した
それに、たぶん、子供のうちに思いっ切り発散しておいた方が、落ち着くんだろうな。
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