鋭編 仲間
再び時間を遡って……
新暦〇〇三十一年三月二十日。
しかし、マンティアンとしては非常に大人しい(あくまでもマンティアンとしてはである)彼は、自身の種族としての生き方を貫くことができなかった。
そういう意味では、<脱落者>、<不適合者>、という風に言えるのかもしれない。
だが、俺は
しかも、自分の手で自分の食い扶持を稼ぎ、自分のことは自分でできてる。
まあ、<家>については俺達が提供してるわけだが、たぶん、それがなくても彼は軒下でも不満は抱かないだろう。彼に家と言うか部屋を提供してるのは、俺達の側の気分の問題だ。
『自分の孫を軒下で寝かせてる』
というのは、さすがに非常に気持ちが落ち着かない。
それだけの話だ。
正直、ホントに簡易の仮設の小屋って感じの部屋だからな。
そんな部屋で文句も言わずに過ごしてくれてる
それでも、ドローンのカメラには、森の中での狩りの様子が映ってもいた。
はっきり言って、レッド達や
彼にとっては家族に準ずる存在という認識なのかもしれない。もっとも、
その一方で、目の前をちょろちょろされると反射的に手が出てしまうというのはあるらしい。
だから、狩りの時以外には部屋から出ず、目に入らないようにしてるのかもな。
そして、狩りに出る時にはすぐさま森に入ってしまって、しかも
が、そこで捕えてる
もうその辺りについては、レッド達の子が
『家にいつもいるおかしなのと同じ奴がいつも一緒にいる=仲間』
という認識になってるのかもしれない。
……いや、単に不気味なのが傍にいるから避けてるだけかもだが。
家でも、ドーベルマンDK-aには決して近付こうとしないし。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます