保編 きっかけ
そうして疲れ果てて、同時に苛立ちどころじゃなくなって、
すると、
自分に抱き付いてくる彼女に、今度は
いやはや、大人達の見事な連携プレイに称賛を禁じ得ない。
それらをしっかりと見守り、見届ける
正直、俺にも同じことができるかと言われると、自信がない。
俺なんかより
いくらパパニアンの社会が、人間のそれほどは複雑じゃないからといってもな。
新暦〇〇三十一年四月五日。
とは言え、それですべてが一気に変わるほど、この世の中ってのは単純じゃない。
ただ、間違いなく<きっかけ>にはなった。
すると
普通は縄張りを侵す行為として衝突になるところではあるものの、相手が雌で、しかも、小集団のリーダーだった
この日はこうして顔を合わせただけだったが、それから何度も逢瀬を繰り返し、互いに毛繕いをするようになり、キスをするようになり……
そしてある日を境に、
その時の様子を、ドローンのカメラが捉えている。
もっとも、それがすぐに信用されるわけでもなく、その群れの兵隊である若い雄達に小突かれたり蹴られたりしていた。
けれど
こうして半日、自身の想いが本物であることを伝えるために服従の姿勢を取り続け、結果、
が、突然、大好きな兄を失うことになった
「お兄ちゃん! お兄ちゃん!!」
と何度も
さすがにその姿には胸も痛んだものの、俺も口出しはしなかった。
そこに、
何度も毛繕いをしてもらって、さすがに気になるようにもなっていたようだ。
「……」
すごく不器用な感じで、
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