誉編 昴
新暦〇〇二七年九月十四日。
ここでは本当に命が濃密だ。
<命より大切なもの>など存在しないし、存在しえない。
『親は自分の命に代えても子を守る』という宗教じみた神話も通用しない。自分達が生きる為の子殺しさえ日常茶飯事だ。
生き延びた者が勝ちであり、死ねばそれは負けなのだ。
まあそれで言えば、生き物は皆、いつかは負けると決まってるようなものだけどな。
で、
今度は普通にパパニアンの子として生まれ、母親にしっかりと育ててもらえてるようだ。
一安心だな。
その一方で、他の群れから新しく加わったパパニアンもいる。
なにしろ、突然現れたと思ったら
と言っても、さすがに体格的には
しかしそれでも
本来ならさすがにここまで凶暴な奴だと手に余るからということで追い返されたりするんだが、
すると
その姿は、
が、
「がーっ!!」
「ぐぃーっ!!」
今日も
かなり使いこなせるようになってきている例の<技>で、向こう見ずで無鉄砲な
そんな様子を、メイフェアが笑顔で見てた。さんざん
「はあ…やれやれ……」
俺はメイフェアに少し呆れながらも、
「まあ、これまで通り、命に係わるようであれば介入してくれ」
とだけ念を押して、後は任せることにする。
しかし、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます