都合が悪いから(なんてのは無理だよな)
新暦〇〇一一年九月二十日。
俺達の<縄張り>に隣接して縄張りを持つようになったものの、
必ずしも友好的ではなくても、馴れ合うことはできなくても、隣り合って生きることはできる。『厄介なのはお互い様』と考えることができればな。
そうだ。俺はどうしても考えすぎる性分だから、自分の置かれてる状況を理解しようとして難しく考えてしまっていた。
何度も自分でも考えていたはずだが、ただそこにいることを受け入れてしまえばいいだけの話なんだよな。
もっとも、その『受け入れる』ってことが難しいんだが。
人間ってのはどうしても、自分に都合の悪いものは遠ざけたい、見たくない、知りたくない、関わりたくないって考えがちだし。
とは言ってもなあ。都合が悪いからって『まったく関わらずに生きる』ってことがまずできない。部屋に引きこもって誰にも会わないようにしようとしても、実は一番関わり合いたくないであろう家族と関わらないと引きこもってさえいられない。
それが現実だもんなあ。
だから結局、現実ってのはきちんと向き合わないといつまで経っても苦しみ続けることになるってことなんだろうな。向き合った上で、どうしようもないものについては敢えてスルーするとかってのが必要なんだろう。
とかなんとか、やっぱり考えすぎてるな。
そんな自分に苦笑いを浮かべながらも、今日も
しかも、
「しっかりと野生に戻りつつ、自分の経験を活かしてますね。それなりに知能もありそうです」
とは、シモーヌの弁。
むしろそうならありがたいよ。無駄に敵対してこないのならこっちも手を出さずに済む。
それにこっちは今、ベビーラッシュで大変なんだ。そこまで気を遣っていられない。
ちなみに、あまり触れてこなかったが、
でもその代わりか、
それに
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