生態の確認(うん、捗ってるな)
新暦〇〇一〇年二月十八日。
なんてことを、ドローンや
ちなみに
陸号機と一緒にいる限りは、とにかく危なげない感じだった。
「あの奇異なデザインの怪我の功名ですね」
エレクシアが皮肉っぽく口にする。ロボットである彼女は皮肉を言う気はないんだろうが、前オーナーや俺によるカスタマイズによって生じる彼女の言葉の選択は、人間にはそう聞こえるんだよな。
まあそれはいいとして、
そもそもの育成環境が他の個体と違うから完全じゃないにしても、個としての
つい情が移ってしまって仕方ないが、それでも可愛いものを可愛いと思うのは別に悪いことでもないだろうし。
一方、これまでに集まった資料については、シモーヌが、
俺はついつい、『忙しい』というのを言い訳にして放ってきたからなあ。それに、AIにその辺りのことは丸投げしても、ちゃんと分かりやすくまとめてはくれるんだ。それをわざわざ自分でやろうとしてたのは、他に仕事がないからそれが後ろめたかったというのもあるし。
が、後回しにしているうちに溜まってしまった膨大な資料を見るとめげてしまって。
ダメだなあ、俺は。操作法を覚えたばかりのタブレットを使ってシモーヌの手伝いをしてる
まあ、俺はそもそも学者じゃないから向いてないってのもあるかもだけどな。
…って、それも言い訳か。
人間社会じゃその辺りの言い訳も聞いちゃもらえないにしても、ここじゃまとめた資料を読んでくれる相手もいないから別にやらなくてもいいという誘惑に俺は負けたんだ。
人間ってのは、その習性として、楽な方へ楽な方へと流される傾向にあるということも改めて思い知らされる。
と言っても、ここじゃ手を抜いちゃまずい部分についてはそれなりにやってるつもりはあるんだよな。
何と言うか、守らなきゃいけないルールのようなものの違いだな。
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