何かあった時の(備えは大事)
新暦〇〇〇九年四月五日。
家のことがかなりできるようになったからか、
彼女が自分からやろうとしてることについてはやらせてもいいと思ってる。完全に人間としての能力を持ったのがもう一人増えてくれたら、またいろいろ手分けしてやれそうだし。
かと思うと、
あと、天気のいい日なんかには、
子供らだけで遊ばせておくのは危ないから、俺かシモーヌ、及びエレクシアかセシリアが必ず見守るようにはしてた。
ただ、イレーネも、『人間を守る』というロボットとして根本的な機能はちゃんと生きてるから、子供達の遊びに付き合ってる時、危険があったりしたらすっと手を差し伸べたりもしてくれてた。表情は変わらないのに、さすがだな。
もっとも、その『表情が変わらない』という部分が
仏頂面の先輩としてはエレクシアもいるんだが、彼女は
なんていう微笑ましい光景を眺めつつ、俺は
「あのまま離れて行ってくれりゃあなあ」
と、ぼやいても始まらない。今度またシモーヌとメイフェア、セシリアとイレーネで交代でコーネリアス号に行くことになる。
「何もないのが一番ですけど、何かあった時の備えはしないといけませんね」
シモーヌもそう言ってくれる。
万が一、メイフェアもイレーネもいない時に近付いてきたら、
その練習として、コーネリアス号の中で食事してもらうことも考えてる。メイフェアとイレーネに、餌で釣って中に誘導してもらうことにしよう。
セシリアは、一般モデルだし万が一群れに襲われたりしたら、最悪、壊れる可能性も高いので彼女にはさせられない。
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