再開

中学に入って、バレーが好きだった私は迷うことなくバレーボール部に入った。先輩は怖かったけれど、先輩とはそういうものなのだと思えばたいしたことはなかった。それに私にはそれ以上の恐怖の対象がいたから。

ミナとノゾミも入部してきたのだ。それもリナとユウという二人を連れて。先輩のせいで同級生がポツポツといなくなるなか、例の四人はやめるどころか先輩たちに好かれてすらいた。もともと運動神経がよく、雰囲気もそっくりな先輩たちにうまーく溶け込んでいたのだ。先輩たちの陰口やちょっとした暴力のせいで部活をやめていく子が何人かいた。正直に言って、私も何度かやめようかと考えた。それでもバレーをやめたからといって入りたい部活もなかったし、親は帰宅部にNGを出していたので半分しょうがなく続けた。怖かったけれど。

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