失った『心のしずく』を取り戻す。
それが、しずくと一緒に心を失ってしまった風花の目標でした。
しずくを集める中で、彼女を守り支える友たちが次々『精霊付き』となって、彼女の周囲はどんどん明るく賑やかになっていきます。
しかし、精霊は誰にでもつくわけではなくて——
彼らが生きる日常、そして非日常。
楽しいことばかりではないけれど、それでも皆で励まし合い、支え合いながら乗り越えていく。
物語の芯に優しさを感じるので、どんなに窮地に陥っても、どこか「きっと大丈夫」と信じて読み進めることができます。
風花はどんどんしずくを手に入れて心を取り戻していきますが、私も同じように忙しい生活で忘れていたものを思い出していくような感覚に陥ります。
登場人物一人一人のキャラが立っていて、それなのに皆どこか温かい。
タイトルからの連想かもしれませんが、こちらの作品を読んでいると、春の心地よい気候の中で日向ぼっこをしているような気分になります。
ぜひこちらの作品を読んで、風花と一緒に心を取り戻してください。
第10章、第199の扉まで読んでの感想です!
ある日、相原翼は感情の起伏の少ない少女、桜木風花と出会います。
実は別の世界から翼たちの暮らす街に来た風花。彼女が感情を表に出さないのは「心のしずく」を失った所為。
翼は風花の「心のしずく」を探す手伝いを始めます。
話が進むにつれ、個性的なキャラクタがどんどん増えていきます!
コメディ、シリアス、バトルが定期的にあるので、シリアスばかりで疲れるということもなければ、日常ばかりで飽きるということもなく楽しく読み進められる長編小説です☆
謎の提示もあり、最近は登場人物同士の恋愛模様も深まってきて、今まで以上に興味深く読ませていただいています。
「風の国」の少女、風花。
あちこちの世界に飛び散ってしまった自身の「心のしずく」を回収するために、この世界にやってきた彼女と、精霊たちに選ばれた中学生の少年少女たちとの出会いから、物語が始まります。
「心のしずく」を巡る数々の冒険と、その中で傷つき、助け合い、成長を続けていく仲間たち。
心躍るエピソードが多数用意されていて、飽きる間もなくテンポよく物語が進んでいきます。
時に残酷な試練に立ち向かい、時に温かな出逢いに心通わせながら。
少年少女たちの、恋と青春の冒険バトルが続きます。
物語のテーマである「風花の心」は、まだまだ多くの謎に包まれています。
少しずつ謎を紐解きながら、手に汗握るストーリーの行方を見守っていきたいと思います。