――主人公もヒロインたちもキャラクターがしっかりと確立しており、かつ魅力的。
――この後どうなってしまうのか……先が知りたくて仕方がなくなってしまう物語展開。
――読み易く簡潔にまとめられた、それでありながら琴線に触れてくる描写、言い回し。
etc.etc.
……とにかく、魅力を感じる部分が多い、多過ぎる作品です。
作者の方の小説書きとしての地力が、もう本当に凄まじいと感じますね。
何より……もしもこの作品が書籍化されて店頭に並ぶことになったのなら、自分は間違いなく買います。
『金銭を支払ってでも読みたい物語』……自分にとっては、まさしくそうですね。
たった一人の家族のためにお金を稼ぎたい主人公。友人に勧められた恋人代行のバイトで様々な女性と出会う。
登場するヒロインはみな魅力的だ。大学のロリな後輩、バイト先の常連の女子高生、そしてバリキャリのお姉さま。
彼女たちにとって主人公はただの恋人代行だったが、主人公の天然ジゴロによって徐々に心がほだされてく。
しかし主人公は(今のところ)あえて金とためだと必死に言い聞かせて慣れないことをやっているので致命的にかみ合っていない。
それがこの作品の見どころでもあり、読んでいてキュンキュンしてきて次を読み進めずにはいられなくなってしまうのだ。
また主人公には過去に苦い経験をしているが、その当事者が今後どう物語に関わってくるのか楽しみである。
だが、個人的にはお姉さまとの絡みをもっと増やしてほしいというのはわがままか。お姉さま、最高かよ…