第23話 大学1年生4

久しぶりの大学生活。

履修登録も済ませキャンパス内を歩いていると、なにやら情宣している・・・

当時から右寄りで有名な国会議員の講演会が開催されるとのこと。

しばらく注目しているとあちらの方から駆け寄って来て、学部と名前等を記入してくれとのこと。

こうした講演会に行ったことがないので、疑うことなく記入し講演会に参加する旨を伝える。

帰宅後、家電が入るとその主催者からであった。

重ねて講演会に参加することを伝える。


そして講演会当日、その国会議員の著作書籍がびっしり受付に陳列されていたので1冊購入して講演会を聴く。

これまで右左なんて考えたこともない俺には新鮮であり強烈な印象を受けた。

その後に打ち上げがあるというので参加することに。


メンバーは大学の国民文化研究会という非公認サークルが主体性となりその応援に西日本の他大学学生も駆けつけていた。

その方々の熱い話を聞いて俺も自分なりの考えを一説ぶったら物凄い歓迎であった。

こんな仲間意識の強い団体に触れたのは初めてだったので俺も高揚していたこともあり、一気に打ち解けていた。

後日の再会を約束してその日は別れた。


後日、主催者の住所を聞いていたこともあり訪ねることに。

物理学科の4年生ということもあり多少は緊張したが、快く迎え入れてくれ小一時間話をして別れた。


ますます彼等のやっている「学生運動」に興味を持つようになり、それから読書の鬼になった。

バイトはほどほどに、暇さえあれば書店に行き関心のある本を購入し読み耽った。

この頃になるといっちょまえに喫茶店に行き、紫煙をくゆらせながら読書をしていたものだ。

見た目が老けていたこともあり、特に咎められることもなかった当時19歳・・・


ここから1年間、学生運動にのめり込んでいくことになる。

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ろくでなし はる @fujimaru3297

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