◇2019.11.23◇(晴)◇

これは明日のわたしへの手紙。


あの時の夢を見てしまったからかなぁ。

昔の嫌なことを思い出してしまって。


忘れていたはずなのに、何で感情は鮮明にあの台詞を思い出してしまうのだろう。


言葉というのは厄介だね。

抜いて捨てたはずのトゲなのに、奥に潜っていたのかな。

あの時に、言い放たれた言葉を聞きながら、必死で我慢していた。

わたしにも感情はあるから。

言いたいことは、もっともっとあった。


世の中、言ったもん勝ち、やったもん勝ちなのかなとも思った。

そして、やっと最後の最後で抑えた言葉で絶縁宣言だけ言えたけれど。


トゲは深く残り、抉り出してはその度に痛みにうめいた。


100%の正義も100%の間違いもないことを知りながらも、それでも一方的に訳の分からない責めの烙印を押されることにはやっぱり腹もたった。


わたしも普通の人間だから。

むしろ出来の悪い。

器はおちょこだしね(笑)


ただ、トゲを抉り出しながら思った。

ああ、もう怖がるものも、しがみつくものもないなって。


何をおそれると言うんだろう。

わたし自身のことで、まだ壊せるものがあるなら、奪い取れるものがあるなら、好きにすればいい。


失って怖い立場なんてものはない。

勝手に怒って勝手に言葉をぶつけて。

そうしたければすればいい。

言葉を選ぶことすらしようとしないのなら。


傷つけたければ、傷つければいい。


ああ、でもそんな風に言葉を選ばない人は投げつけた言葉のことなんか、とうに忘れているのだろうけれど。


ごめんね。今日のわたしはダメダメみたい。

囚われたくないのに、囚われていて。


こういう所が、きっとちゃんした大人じゃないのね。


空を見ているよ。

今日も晴れだよ。

一面の青空もいいけど、こんな風に呑気な曇がポッカリ浮かんでる空が好きだな。


すごーくワガママを言ってもいい?


辛かったねぇ。あなたは悪くなんてないと、無条件に甘やかしてくれない?

何も言わずに、わたしだけを見て、ただ頭を撫でてくれない?


そしたら、泣くから。

いっぱいいっぱい泣ける気がするの。

胸に刺さった沢山の残っていたトゲを押し流して。


明日のわたし。

笑えなくて、ごめんね。


ごめんね。

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