<<病院のお洒落>> ②上履き&靴下
履物のことでは随分苦労した。
ゴム底の上履き、スリッパは滑るからダメ、という病院の指定で主人が買ってきた2足は足に合わなかった。靴ずれがひどくなるに及んで病院のゴムのスリッパを借用、主人に泣きついたら、楽天市場で布製の軽いズックを探して送ってくれた。紺色で、縁が籐で編んである瀟洒なデザインで、私は大喜びで履き替えた。しかし残念ながら実はこの上履きもビミョ~んに足に合わず、裸足で履くか踵を踏んで歩くかが常であった。安価な靴だったので、履いている内に底が剥がれるという事故が1回あって、看護師さんから借りた瞬間接着剤でしのいだ。
他の患者さんたちには、クロックスという総ゴムの底厚のちと無骨なデザインのサンダルを履いている人が多かった。なるほど、あれなら楽だな。
こういうものは売店で売ってくれると良いのに。
靴下は、どういう靴を履くかによっても違ってくるけど、私が病棟内で履いていたのは主にフットカバー(パンプスを素足で履きたいとき等の足のみを覆う超薄手のソックス)だった。膝下丈のショート・ストッキングを履きたかったのだが、この長さだと首絞め可能ということで許可が出なかった。
フットカバーは脱げやすいので、うちにあったストラップ付きのタイプを持ってきて貰った。多少は脱げにくい。しかし作りが華奢で、何度かストラップが根元から千切れた。
破れちゃったからといって簡単に補給できるものでもない。ナースステーションで針と糸を貸してくれる(作業はナースステーション内でやること)ので、その度に自分で接いだ。糸通しがあったからまだ良かったものの、老眼が始まった目には正直少々しんどい作業であった。
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