<<病院のお洒落>> ①日常着
入院が決まった時、病院サイドから
「普段着ている服や下着を持ってきて下さい」
と言われ、主人は慌ててそれらを揃えたり、足りない分は買い足したりして病院で着るものを揃えた。男一人では無理で、主人の従姉妹ちゃんに手伝って貰った。
主人はTシャツやスパッツ、カーディガン、パーカー(紐は抜く)、パジャマ、下着用にユニクロのブラカップ付きキャミソールとショーツ、上履きなどを揃えて持ってきてくれた。
私はスカートが履きたかったのだが、病院では許可されていなかった。この病院に来るときに着ていた黒のワンピースは病院内では着用禁止。そこで、スカート代わりに伸縮性のあるTシャツやトレーナーを首から脚を入れて腰まで履いて、両袖は前で縛って、スカートの代用とした。懐かしの80年代ファッションである。これはあちこちで
「着こなしが上手ねぇ」
と感心された。
私はこのコーディネートに"こしまきちゃん"という名前をつけた。
もっとも、第2病棟にはジャージのロングスカート姿の人もいた。彼女曰く
「病院のチェックなんていい加減なものよ」
はぁ、そうなんだ~。
確かに病院のチェックは良く言えば臨機応変だが悪く言えばチェックする人によって若干判断が分かれるので、
「何であの人は許可されているのに私は許可されないの?」
というケースもあった。
他の患者女子もレギンスパンツにTシャツ、カーディガンやパーカーといった服装が多かった。第2病棟の患者さんは外来待合室の隣にあった病院の売店まで行くことができるので、余りパジャマパジャマした格好をしていると叱られてしまう訳。だから寝ることも昼間活動することもできる少しスポーツテイストの入ったファッションが一番合理的だった。
そんな訳で、主人が「せめて可愛いパジャマで過ごして欲しい」と買ってくれた白地に花柄のキルティングのパジャマは余り出番がなかった。一度、上だけカーディガン代わりに羽織っていたら、
「君、そんな格好で売店行っちゃいけないよ」
と年配の男性看護師さんに叱られた由。
「こういうファッションなんです!! これはカーディガン!!」
と強弁してしまった…ははは、ごめんなさい。
患者男子もスポーツアイテム姿が多かった。洗濯の都合などで自前の服がなくなると、病院の方で患者服を貸してくれた。
今になって思うと主人の作務衣を借りたら良かったかもしれない…って温泉旅館じゃないんだから、おい。
P.S.余談ですが、ここ幕張病院退院後、糖尿病の教育入院を体験しました。
「時間が空いたら、病院内とか東大構内とかを散歩すると良いですよ」
と言われたので毎日いろいろなところを散策したのだが、着替えて化粧するのが面倒だった私は、基本パジャマなんだけど、部屋着として着られるくらい綺麗に見えて、おまけに一寸した外出にもそのまま行ける(ワンマイルウェアという奴ですね)という万能パジャマはないかと探し回った。
あ、それから前開きという条件もつけました。入院中は、聴診器で診て貰ったり他に検査したりすることがしょっちゅうなので、脱ぎ着が簡単な前開きパジャマの方が圧倒的に使えるのだ。
それは案外あっさり見つかった。
マタニティパジャマ(ネグリジェタイプ)。
基本前開きだし、生地は上質で可愛らしいのが多いし、下にはスパッツを履けば多少太ったり痩せたりしても対応できる。
下着は、近頃ユニクロ辺りから、前開きのパッド付キャミソールが出ているので下着はこれが良いな。これも検査の時に脱ぎやすそう。
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